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ヨシノヤOAシステム株式会社 代表取締役 蛇澤利良さん・恵明子さん

Bynikkansan

7月 22, 2011

文房具の卸し業から創業60年の老舗企業

私は北上生まれの北上育ちで、大学の4年間だけ仙台で過ごしましたが、それ以外はずっと北上です。妻は小学校の3 ・ 4年の 時だけ同級生でした。大学卒業の頃に仙台でたまたま再会しまして、それがきっか けで結婚となりました。

 

私の父は文房具の卸し業をやっておりまして、それを引き継いで創業60年になります。現在はOA機器の取り扱い、簡単に言うとキャノンや東芝のオフイス機器の東北のディラーですね。市役所などにも卸しています。1987年くらいにOAシステムに移 行しました。

 

1980年代に日本語ワープロが開発されて、当時は1台150万円くらいしたんです。ですから月に2・3台売るだけでも結構儲かりました。その頃から卸し問屋が衰退しはじめました。流通革命で大型店舗が地方に進出し、小さな文房具屋はどんどんなくな っていく。

 

もう卸問屋の時代ではないということを感じ、OA機器を中心に事業の転換を函ったわけです。 今は、販売だけでなくメンテナンスもすべて一環して行っています。私自身が技循者として修理を担当しています。

 

私はキャノンの200人目くらいのエンジニアなんですよ。今のエンジニアは何十万人もいます。ま ぁ、今はデジタルの時代なので、昔と違って修理と言ってもそっくりそのまま取り替えてしまうことが多いです。

 

でもまだまだアナログ時代の機械を使っている人は、日本にたくさんいるんですよ。例えば日本語のワープロ。60·70·80代の人は、今でもワープロを使っている人がけ っこういるんです。パソコンを買ったけれど使えないというんですね。使い慣れたワープロを何十年と使っています。

 

長く使っていると故障しますよね。それをメンテナンスしているのがうちの会社です。ワープロの修理を扱っている会社として、おそらく一番規模が大きいと思います。在庫だけでも3000台くらいはありますから。廃棄するような機械を、部品を取るために300坪くらいの倉庫に入れて管理しています。

 

メーカーでも修理はもうやっていませんから、日本全国から問い合わせが来ますよ。高齢者はインターネットを見れないので日本全国の新聞に広告を出しています。中には飛行機で部品を買いに来る人もいます。

 

趣味の世界みたいですが、人にこれだけ 感謝されて、商売として成り立つというのは、とても嬉しいですね。皆さんすごく喜んでくれて、いっぱい手紙を頂きます。作家の井上ひさしさんは、わざわざ私に直接電話 をくれました。修理でお会いしたところ「あなたはおもしろい人だから、小説のモデルにします」と言われました(笑)。残念ながら、その後すぐに亡くなってしまいました。

 

ハワイから日本に仕事をしに行くという感覚で生活したい

ハワイには新婚旅行で初めてきました。以来ときどき来ていましたが、長く滞在するようになったのはこの5年くらいです。今は年間170日くらいハワイに滞在しています。日本ではあまりゴルフをしないのですが、ハワイではゴルフ。最近釣りも始めました。

 

ハワイはなんといっても気候がよいですね。腰は痛くならないし血圧も安定して体調が良くなります。母も同じことを言っています。妻も病気が治ったんです。妻は更年期の影響でうつ病になってしまい、3年くらい入退院を繰り返していました。

 

症状がわ りと強く出てしまい、抗うつ剤や精神安定剤、睡眠導入剤などを服用していて、体の中は薬漬け状態でした。気力がなくて、眠れない、食べられない、10キロくらい痩せ てしまいました。 あるとき友人に誘われて、夫婦でイスラエルに行ったんですよ。

 

テルアピブの空はハワイよりも青いくらいでした。美しい海岸を歩いていたところ、突然妻が笑顔を見せたんです。笑顔は一瞬でしたが、それまではず っと死人のような顔をしていたのでびっくりしました。 こういう景色の美しいとこるはきっと身体にいいに違いないと思い、その年からハワイに連れて行くようになりました。

 

イスラエルはさすがにちよっと遠過ぎる。でもハワ イだったら同じように身体にいいんじゃないかと思ったんです。 ハワイに来るようになったら、2年くらいで病気が良くなりました。ゴルフを始めて、それが心の栄養になったのか、だんだん薬の量が減り、一昨年の6月に薬を飲むのを止めたんです。

 

それからみるみる活力が出てきてすっかり元気になりました。 これからは長期滞在をするよりは、一度 の滞在を3週間ぐらいにして、ハワイから日本に仕事をしに行くという意識で生活するのもいいかなと思います。