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アナウンサー 大下治心さん

Bynikkansan

2月 25, 2011

のど自慢の思い出

60年代にはのど自慢をやっていました。 KZOOがワードにあった頃で、2階のテラス席に毎週イスを100席並べなきゃならなかった。 当時はカラオケなんてないから、伴奏はピアム鐘はファンの方が作ってくれてね。この番組はすごく人気があってね、幅広い年齢磨の人たちが出ていましたよ。

 

初めて日本語の歌を歌うという人が多かった。 のど自慢の後は「みんなで歌いましょう」という番組。それが終ってからイスを片付けるのが僕の役目で、これは嫌だったね(笑)。 一度カウアイ島でのど自慢を開催したんだけど、これがもう大変だった。

 

バス2台分の参加者を連れていったら、何にも準備ができていない。現地の担当の人は「全部任せて下さい、大丈夫ですよ」と言っていたのに会場もない、スポンサーもない、バスもな ぃ。これには困った。参加者を観光させている間に、大急ぎで会場探し。その日にのど自慢をやらなきゃならないんだから。結局教会でやりましたが、あれは大変だった。

 

 

大下さんに聞くハワイの時事問題

 

アバクロンビー知事について

アバクロンビー知事もカーライル市長も、成功すればいいけれど、逆にモンスター になる可能性がある。というのは、人の意見を聞いているようで聞いていないんです。

 

アバクロンビー知事は、「私は知事であって、あなたの友人や仲間ではありません。私は知事として私にできることをきちんとやりますから、皆さんも自分のすべきことをきちんとやって下さい」とはっきり言っているんです。これが上手く行けば政党が変わるかもしれません。今の民主党は、主流が主流でなくなっていますから。

 

イノウエ、アカカ両上院議員は随分恒例になっていますし、アカカ氏は来年の選挙に本当に出馬するか分からない。そして51人の州議員のうち17人が反主流を唱えている。共和党が8人ですから、主流は25人になってしまった。(下院の1議席は現在欠員となっており、近く民主党が欠員を埋める予定)これでは主流とは言えないわけです。

 

今、民主党は薄氷の上にいるんです。 これは、キャルビン・セイ議長の吸引力がなくなったとも言えるでしょうね。彼は元々は主流の末端から議長に選出され、上手く動いてきたとは思いますが、補強がなかった。これが今後どう動いていくかで状況は変わってくると思います。 一方の共和党は迫力がない。人材がいないんです。

 

リングル氏は国会に進出するのか?デジュウ氏はどのような盛り返しを図るのか、国政に行くのか地方自治に留まるのか?「今ハワイは窮地に立っている。皆さんその痛みを自分で感じなさい」というのがアバク口 ンビー氏の意見。アパクロンビー知事は一匹狼になるのか、体制を作るのか、そこがポイン卜ではないでしょうか。

 

 

ピーター・カーライル・ホノルル市長について

カーライル市長もモンスターになる可能 性があると思います。彼は選挙制度の盲点を上手く利用して選出された。本人は利用したつもりはないのかもしれませんが。いつのまにか自分が市長になってしまったという感じではないでしょうか。

 

カーライル市長は内閣 (cabinet) の指名を急ぎ過ぎたと思います。彼は検察官出身ですが、司法関係者は人脈が狭いという傾向がある。その狭い中で短期間に指名しなければならなかったので、このような人選になったのではないでしょうか。

 

ホノルル行政部行政機関は16人の内閣を中心に構成されています。市長が代わった場合、内閣も解散するのが普通ですが、今回は前市長の内閣をほとんどそのまま引き継いでいる。これは本当に納得して選んだのか疑問が残りますね。 ムーフィー•ハネマン前市長は、傲慢な政策を批判されていますが、彼は自分なら許してもらえるだろうと誤解していたんでし ょう。

 

ハネマン前市長の政策は、トランジッ卜、上下水道、ゴミ問題と公共事業のやりかけが多過ぎる。これを引き継いでやっていくのは大変だと思いますよ。カーライル市長は物事をはっきり言わない感じがある。はっきり言わずにこれだけの問題を市民に納得させるのは、難しいのではないでしょうか。

 

 

2月22日着工が決定したマストランジット

マストランジットは、史跡の問題を裁判所が認めれば、差し止め令が出る可能性 があるけれど、このままならば2月22日から着工されることが決定しました。 55億ドルのトランジット計画は、いったいどうやってお金を集めるのか?国からは15億ドルしか補助がでないので、あと40億ドル集めなければならない。

 

それには消費税が貯まっているんですよ。オアフ島の住民は、トランジットのために0.5バーセントの消費税を2007年から払っているんです。これは限定課税で、15年間しか課されないことになっている。これで足りる計算だ った。

 

これが今15億ドルくらいになっているはずなんですよ。ところがこれじゃまだ25億足りないんですよ。それなら課税年数を増やせばいいというんです。 でも実際に稼動し始めたら年間2・3億の赤字です。

 

この赤字を誰が払うのか?ー般市民が払うんですよ。どうやって払うかというと、不動産税の引き上げか、消費税の引き上げ。結局市民にかかってくるんです。カポレイからワイキキのたったの20マイルしか通らないのに、それ以外の人にも課税するのですか?こういうことを皆さん真剣に考えたのでしょうか。利用者の負担は3割と説明されていますが、残りの7割を負担するのは市民なんですよ。一部の人しか利用しないのに公共事業と呼ぶのはおかしいですよね。