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独立記念日は花火で祝おう

Bynikkansan

6月 24, 2017

 

そもそも独立記念日とは何?

 

アメリカに住んでいたら、独立記念日の花火をみたり、BBQをして楽しんだ経験をお持ちの方が、ほとんどではないでしょうか?なぜ、独立記念日を花火でお祝いするようになったのか、また、それにまつわる情報をピックアップしてご紹介しましょう。

 

 

独立記念日(Fourth of July, Independence Day)は、1776年にアメリカ独立宣言が公布されたことを記念して、毎年7月4日に定められているアメリカ合衆国の祝日です。当時のアメリカはイギリスの植民地で、イギリスの支配から脱するために独立戦争の最中でした。しかし、1776年7月4日に、植民地の代表からなるアメリカ大陸会議『Continental Congress』が独立宣言をしたのです。独立記念日は、戦争に勝利した日ではなく、必ず独立を勝ち取るという決意を表明した日で、実際に戦争が終結したのは1783年のことでした。

 

独立記念日といえば大抵、パレード、バーベキュー、野球、コンサートなど、合衆国独立を祝う様々なイベントが開催されます。ニューヨークでは毎年この日に「ネイサンズ」のホットドッグ早食い選手権も行われ、スポーツチャンネルで生中継されるほどの人気ですが、なんといっても独立記念日といったら打ち上げ花火。1777年以来、この花火を恒例の伝統行事として、各地で行ってきています。州によっては打ち上げ花火が禁止されている州もあります。例えば、ニュージャージー、ニューヨーク、デラウェア、マサチューセッツ州では、打ち上げの他にも手持ち式の花火や、日本の線香花火のようなもの、クラッカーも、販売、所持、使用の全てが禁止されています。州によっては、登録して許可証をもらえればできるといったように、とにかくアメリカでの打ち上げ花火は厳しいため、独立記念日に開催する花火大会では、唯一花火を思う存分楽しめるチャンスなのです。

 

独立記念日が制定されるまで

●1777年  フィラデルフィアで独立宣言1周年の祝典が開かれる

●1779年 7月4日が日曜日だったので翌日の5日に祝賀がおこなわれ、以後これが慣例となる

●1781年 マサチューセッツ州、州議会が初めて独立記念日を公認

●1870年 連邦議会が7月4日を公務員の祝日に制定

 

最初の花火は何色だった?

1777年に初めて打ち上げられた独立記念日の花火の色は、たったの1色、オレンジ色の花火でした。

 

なぜ花火で祝うの?

アメリカ独立宣言が公布され、宣誓書にサインをした時点で、建国の父であり、マサチューセッツ代表のジョン・アダムス氏は、花火をお祝いの一環として行うことを希望していたからなのです。1776年の7月4日、妻のアビゲイル・アダムスに当てた手紙には、『私はこの日が何世代にも渡り盛大に祝福される人なることを信じている。ショーやパレード、ゲーム、様々なスポーツ競技会、銃声、鉦の音が鳴り響き、焚き火などもあって、大陸の端から端まで花火や明かりののイルミネーションで、永遠に、壮大に祝われるべきなのだ』と書かれていたそうです。そして、1777年の初の独立記念日は、その願い通り、花火が打ち上がりました。

 

独立記念日の花火は国家『The Star-Spangled Banner』や、『God Bless America』『America the Beautiful』『My Country, Tis of Thee』『This land is your land』『Stars and Stripes Forever』といった愛国心たっぷりの曲に合わせて打ち上げることが多々あります。花火は全米の州で打ち上げられ、個人で花火を楽しむ人もいますが、州によっては個人の打ち上げ花火などに制約がある州もあります(ハワイもその一つ)。

 

他の国でも独立記念日をお祝いしている?

アメリカのお祝いである独立記念日ですが、実はフィリピンでも7月4日は『Republic Day』としてお祝いされています。また、ルワンダでは、この日をLiberation Dayとしてお祝いする他、デンマークでも独立記念日を公園でお祝いしていて、アメリカ国外で最大の規模なのは、このデンマークでの独立記念日の祝賀イベントと言われています。