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日本の夏の風物詩 - ”蛍” 生態の謎と蛍文化

Bynikkansan

5月 26, 2018

蛍の豆知識

 

・蛍に擬態して身を守る虫 ムネアカナガクチキ、ホタルカミキリ、ホタルハムシなどの昆虫は、蛍にそっくりな見た目をしています。これは、ベーツ擬態と言って、身を守るために毒を持つホタル科の昆虫に似た姿や配色に擬態しているのです。見た目が蛍に似ているだけで、発光するわけではありません。

・夏だけではない蛍の季節 朝鮮半島、中国、対馬に分布するアキマドボタルは9月に入って涼しくなる頃に成虫が発生し、沖縄県西表島のイリオモテボタルは真冬に発生します。

・蛍の別名「腐草(くちくさ)」 昔、蛍は朽ちた草から生まれたものという俗説があったため「腐草」とも呼ばれていました。

・ゲンジボタルは、東日本では4秒に1回、西日本では2秒に1回光るゲンジボタルは、生息する場所によって光る間隔が異なります。東日本のゲンジボタルの点滅の間隔は4秒に1回ですが、西日本のゲンジボタルは2秒に1回なのです。因果関係はよく分かっていませんが、これは、東日本と西日本の交流電源周波数の違いに一致します。東日本は50ヘルツ、西日本は60ヘルツで、西日本の周波数の方が速いのですが、ゲンジボタルも西日本の方が速い速度で点滅します。50ヘルツと60ヘルツの境目は静岡県の富士川から新潟県の糸魚川を結ぶ線で、この境界線周辺の静岡県、長野県、新潟県などの蛍は、約3秒に1回の間隔で点滅します。この地域は、異なる地質構造の境目(中央地溝帯・フォッサマグナ)でもあります。

 

首都圏で蛍を鑑賞できる主な場所と期間

埼玉県】 川口市▶︎グリーンセンター「ホタル観賞の集い」 7月21日(土)・22日(日) 三郷市 ▶︎ みさと公園 7月8日(日) 南埼玉郡宮代町ー東武動物公園通年

【千葉県】 君津市▶︎ ロマンの森共和国 5月下旬~7月上旬 南房総市▶︎白浜フラワーパーク5月18日(金)~6月24日(日)の金・土・日曜 いすみ市 ▶︎源氏ぼたるの里 5月下旬~6月中旬

【東京都】 新宿区▶︎おとめ山公園7月上旬~中旬 文京区▶︎ホテル椿山荘東京 5月18日(金)~7月3日(火) 世田谷区▶︎せたがやホタル祭りとサギ草市 7月14日(土)・15日(日) 杉並区▶︎ 第23回久我山ホタル祭り 6月9日(土)・10日(日) 福生市▶︎ほたる公園・玉川上水青梅橋付近 6月中旬~下旬 稲城市▶︎よみうりランド 6月1日(金)~7月1日(日)の金・土・日曜

【神奈川県】 足柄下郡湯河原町▶︎万葉公園 6月上旬~中旬 愛甲郡愛川町▶︎松葉沢ほたるの里 6月上旬~中旬 秦野市▶︎浄徳院菖蒲園 6月8日(金)~7月8日(日)の金・土・日曜 足柄下郡湯河原町▶︎万葉公園 6月上旬~中旬

 

(日刊サン 2018.05.26)