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日本のお土産と名産品

Bynikkansan

7月 27, 2019

長崎カステラ   長崎県長崎市

 

長崎の港は、江戸時代以前からポルトガルやスペインとの交易の玄関口として開港されていました。

 

カステラの起源は、スペインの焼き菓子「ビスコチョ」という説と、ポルトガルの焼菓子「パン・デ・ロー」という2つの説がありますが、そのどちらかが商人を通して長崎に伝わり、日本人の口に会うカステラに改良されたと言われています。

 

いつ頃伝わったのかははっきりしませんが、1600年頃(安土桃山時代末期)に記された『南蛮料理書』には、「かすてほう路」という名でカステラの製法が記載されています。1720年に出版された『長崎夜話草』には、長崎土産物の「南蛮菓子色々」のひとつとして「カステラボウル」が紹介されており、既にカステラが長崎の名物になっていたことがうかがえます  

 

卵、小麦粉、水飴を合わせた生地を焼いた長崎カステラは、1624年創業の菓子店「福砂屋」が元祖とされており、現在まで長崎カステラの本家として営業が続けられています

 

 

 

琉球ガラス   沖縄県

 

沖縄土産として人気の琉球ガラスの由来は、第二次大戦後、沖縄のアメリカ軍基地で廃品として出たビールやコーラなどの空き瓶を溶かして再利用したことにあります。  

 

琉球ガラスは、厚みのある手触りに、ガラスを再生する際に出る気泡、多彩な色合いが特徴です。沖縄では、泡盛を飲む際は「カラカラ」という酒器を使っていましたが、昭和時代に冷蔵庫が普及したことで、そのまま冷やしたものや、氷を入れたものを再生ガラスのコップに入れて飲むことが多くなりました。

 

それが沖縄を訪れる観光客にも広まり、手作りのガラス器の涼しげな風合いのある琉球ガラスとして沖縄本島の特産品になりました。  

 

現在では、従来の廃品再生ガラスの他、新しいガラスを使ったものや、それまでになかった製法を取り入れたものなど、さまざまな琉球ガラスが制作されています。

 

 

いやげ物

「いやげ物」とは、漫画家のみうらじゅんさんが作った造語です。観光地の土産物屋などで、用途不明だがその場では惹かれて買ってしまい、後からどうしたらよいか分からなくなったもの、人から贈られて感謝しつつもどう使ったらよいか分からない土産物の総称です。  

 

何を「いやげ物」と思うかは人それぞれではありますが、例としてよく挙げられているのは、地名が入ったフリンジ付きのペナント、地図に見所や名産物があしらわれているポスター、地名が立体的に入っている金属のキーホルダー、地名を冠した提灯、ミニ木刀、フレームが貝でデコられている写真立て、何かの実で作られた人形など。  

 

ハワイでは、寄付された物品を販売する「Good Will」などへ行くと「使い道がなくて寄付したのだな」と思わされる日本の土産物を見かけることがあります。皆さんの家のどこかにも、そんな「いやげ物」が眠っているかもしれません。

 

 

 

【参考文献・URL(2019年7月23日閲覧)】 

・冬川智子(2012)『いとしのこけし』イースト・プレス ・ORIGAMI日本の伝統・伝承・和の心「全国47都道府県の名産品・名物一覧」 https://origamijapan.net/origami/2018/04/24/local-specialty/#toc4

・勝月堂「湯乃花まんじゅうの歴史」 http://www.shougetsudo.net/history.html

・草加市「草加せんべいの歴史と現在」 http://www.city.soka.saitama.jp/cont/s1403/010/010/020/01.html

・Goin’ Japanesque! Characteristics of “Three Major Uchiwa” You See in Japanese Summer. http://goinjapanesque.com/ja/09539/

・カステラ文化館「カステラ文化誌」https://www.castella.co.jp/magazine/index.shtml

・琉球ガラス村「琉球ガラスについて」https://www.ryukyu-glass.co.jp/about/glass/

・画像出典 Pixabay, Wikipedia, Public Domain 他

 

 

(日刊サン 2019.07.27)