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ハワイ―それは神に祝福された地上の楽園の一つ。 目の前に広がる青い海と燦々と降り注ぐきらめく太陽の日差しに、「やっぱりここはパラダイス」と感じますよね。そんなハワイ、数字でみると、またちょっと違った側面が見えてきます。数字が語る「ハワイの本当の顔」覗いてみてください。

(グラフ資料出典:Hawaii Quality of Life)

 

No.1

 

「やったー!ナンバー1!」と喜ぶのはまだ早い。こちらは全くありがたくない全米第一位です。アメリカ合衆国商務省(United States Department of Commerce)のレポートよるとハワイは全米一生活費が高い州で、物価は全米平均の116%、家賃の平均価格は$1,308で全米一の高さを誇るとアメリカ合衆国国勢調査(United States Census Bureau)が発表しています。

みなさん生活の中で薄々感じてはいたでしょうが、全米ナンバー1と改めて数字を突き付けられると「やっぱりね」と恐ろしい事実を再確認させられた気がしますね。

 

特筆すべきはFoodの高さ! 『The 18 Worst Things About Hawaii』という記事では、ハワイではハンバーガーのバンズが一袋$5.59。同じものをワシントンD.Cで買うよりもほぼ$3高く、「Ridiculous!」と紹介されています。念のためRidiculousの意味をGoogle先生に確認してみると、「とんでもない」、「ばかばかしい」、「おかしい」、「話にならない」と様々な訳語がずらずらと。困ったな。どれもしっくりきてしまいます。「ばかばかしいほどの物価高」、「話にならない物価高」、「とんでもない物価高」・・・。ハハハ、もう笑うしかないようです。

下の図はHawaii Quality of Lifeの報告です。

 

 

なんと収入の35%以上を家賃が占めているという世帯が全体の46.2%となっています。これだけでも十分酷いと酷いは思いますが、35%以上をひとくくりにするというのはいかがなものでしょう?私個人の感覚的調査によると、収入の60%以上を家賃が占めている人もザラにいるという印象です。真のハワイを追求するために是非とも来年度からは、35%以上とひとまとめにせず、もっと数字を刻んで調査をしていただきたい。

ちなみに、アメリカ労働統計局の発表によるとハワイ州は、1つ以上の仕事を掛け持ちしている人の数、「仕事の掛け持ち率」が全米で第13位なのだそう。楽園に住む贖罪はこれほどまでに重いのでしょうか。

 

ちなみにこちらがHawaii Quality of Lifeが予測した2018年までのハワイの求人状況です。

 

【最も求人に空きがでると思われる職業】

 

【最も求人に空きがなくなると予測される職業】

 

 

ところでホノルルは全米で8番目にリッチな街にランクイン!

(Cash Advance Online Net 調べ)

 

No.4

 

そして、PhoenixMarketing Internationalによるとハワイ州は億万長者のいる率では、全米No.4!

 

2014年度の調査では、なんとハワイの473,750世帯中の6.93%が億万長者だと判明しました。ちなみに2014年の全米第一位はアメリカで最も古い州の一つメリーランド。2010年度の第一位だったハワイから2011年度に王座を奪って以来、不動の一位に君臨しています。ハワイに億万長者がそんなにいるのなら、一度くらい出会ってもよさそうなものだと思うのですが、生活圏が全く違うのか、一度もお目にかかったことはありません。しかしこれからは、「もしかしたら今隣にいる人が、億万長者かもしれない・・・」そんな夢をみることができそうです。(だからなんだって話ですが・・・。)

 

全米第4位の億万長者州ハワイ、その中でも全米8番目にリッチな街ホノルルの不動産最高値は現在建設中のザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキビーチの約1千500万ドル(約20億円)。一方、現在アメリカの不動産での最高額物件がロサンゼルス市街の1億9500万ドル(約224億円)、世界最高額のペントハウスは、現在のところモナコ公国にあるトゥール・オデオン(Tour Odeon)で、3億8700万ドル(約500億円)だそう。

 

ロサンゼルスやモナコの物件に比べたらリッツ・カールトンの物件が、「わぁ、お買い得!」てな感じになってくるから不思議です。時に数字は人の金銭感覚を麻痺させます。お気をつけください。お金ってあるところにはあるんですねというお話でした。

 

ちなみに全米のリッチな街ランキング。一位はカリフォルニア州サンノゼ・サニベール・サンタクララ、2位はワシントン特別区/バーモント州アーリントン・アレキサンドリアだそう。たしかに、うなるほどお金を持っていそう。(行ったことはありません。あくまでもイメージです。)

 

まるで宇宙で起きたことを聞いているみたいにあまりにもかけ離れた世界の話でなんだかせつなくなってきたので、ここで一発、もっと身近な良いニュースを!

 

 

No.1

U.S. News & World Reportによると、ハワイは2014年のBest Nursing Homesで第1位を獲得。医療の質、高齢者医療と医療扶助など16の福祉施設と全体の40%の家庭介護が5つ星という評価を受けました。天候の良さから「老後はハワイ」なんて憧れる日本人が多いですが、天候だけでなく、人も医療環境もシニアに優しい州だったんですね。みなさん、これで安心して年を重ねられますよ。

 

シニアの話題が出たところで、ハワイの平均寿命を調べてみると80.5歳と判明。

 

WHO(世界保健機関)によると2015年の日本人の平均寿命は女性87歳で4年連続世界一。男性は80歳で第6位。そして男女平均寿命は84歳で世界一と、日本は世界有数の長寿国になっています。日本人で、女性である私にとって、これは明らかに朗報!今から老後に備えて貯蓄を始めたいと思います。一方、アメリカはというと、女性の平均寿命が81歳で36位、男性の平均寿命が76歳で39位、男女平均は79歳で36位とふるいません。

ハワイはアメリカ平均からすると、平均寿命が少し長いようですね。

 

さて、平均寿命の原因とも関連するのだと思いますが、ハワイのもう一つの全米1位ネタを!

 

 

No.1

ハワイはスリム度No.1。

 

現代アメリカが抱える深刻な問題、それは肥満。成人の約31.8%が肥満と判定されで、肥満度世界ランキングでは、メキシコに次いで、堂々の第2位という不名誉な結果にあえぐUSA。ところが、ここハワイはアメリカで唯一5人に1人が肥満ではないという州なのです。唯一の州っていうのが凄いですね。

 

ちなみにGallup-Healthways Well-Being Index®によるスリム度ランキングトップ5は

1位 ハワイ

2位 コロラド

3位 モンタナ

4位 カリフォルニア

5位 マサチューセッツ

 

ついでに肥満度ランキングトップ5は

1位 ミシシッピ

2位 ウエストバージニア

3位 ルイジアナ

4位 アーカンソー

5位 オクラホマ

 

という結果です。ううむ、どんな法則が支配しているのかはわかりませんが、ハワイとカリフォルニアの共通点は日系人が多く、和食が人気というところでしょうか?(ちょっと、こじつけ・・・。)

 

日本が世界一の長寿国であることといい、世界遺産登録された和食には健康・長寿についてなにか秘密が隠されていそう。今後の研究に多いに期待したいところです。

 

ところでHawaii Quality of Lifeの報告によるとハワイの人口の人種・民族構成は以下の通り。

 

【成人の人種・民族別肥満率】
人種・民族的にみると、フィリピン系に続いて日系人がハワイの人口に占める割合は二番目に多いという結果です。人種・民族別の成人人口に対して太り過ぎと判断される人の割合を見てみると、ご覧のような結果に。日系人は中国系の人々の次に、肥満とされる人が少ないということですね。

 

【ハワイ州主な死因】
ここで、気になるのがネイティブ・ハワイアンの人々。太り過ぎの人の割合が多いことが、生活習慣病、特に心臓関連疾病発症に繋がっているのか、人口10万人に対する疾病者の率が州全体の割合よりも、突出して高いことに気が付きます。肥満にならないように気をつけることは、結果的に健康維持にも繋がるのかもしれませんね。

 

 

【人種・民族別糖尿病発症率】

 

 

 

いいニュースが来たと思ったら、次は悪いニュース。 まるでジェットコースターのように上がったり下がったりするハワイのランキングです。

 

No.3

 

【POPULATION BY COUNTY】

ホノルルは、1位のロサンゼルス、2位のサンフランシスコに次いで全米第3位の交通渋滞都市(navigation system maker, TomTom調べ)。 ちなみに運転免許を持っているドライバーの数は、2003年の834,188から910,265と増え続けているとHawaii Quality of Life が報告しています。

 

ハワイの人口は1,419,561(2014ハワイ州政府公表)。そのうち70%がオアフ島に集中しています。その上、ドライバー1人当たりの車の数は2003年の1.27台から2012年の1.44台と、こちらも増加中。

 

【WORKERS WHO COMMUTE】

Source: U.S. CENSUS BUREAU, AVERAGE OF 2007-2011

 

通勤に車を利用している人は66.6%カープール(自家用車の相乗り)利用者は15%となっています。一方で公共交通機関の利用はわずか6.1%です。これでは渋滞するはずですね。

 

前述の『The 18 Worst Things About Hawaii』の記事では、ホノルルの市民は、年間平均58時間を渋滞の中で座って過ごさなければならないとしています。でも、日本の東京の渋滞に比べたら、ホノルルの渋滞はまだまだ甘いと感じるのは気のせいでしょうか?東京の年間平均渋滞の中で座っている時間も是非調査してほしいところです。

 

No.9

 

Bankrate.comはハワイは全米で9番目にドライバーにとって最悪な州とレポート。その理由として、「ガソリンは高いし、車は頻繁に盗まれるし、保険も高い!」とケチョンケチョン。車に乗っている方、ファイトです!

 

車の盗難の話がでたところで、ハワイの安全神話について検証してみましょう。 凶悪犯罪率は、

全米平均387/100,000人に対して

ハワイは252/100,000人

 

殺人・自殺の比率は

全米平均57/100,000人に対して

ハワイは47/1000,000人

 

麻薬による逮捕者の比率は

全米平均491/1000,000に対して

ハワイは201/1000,000人 となっています。

 

やっぱりハワイは、全米の中で比較的安全な地域といえそうです。

 

しかし、窃盗関連の犯罪に関しては、

全米平均2,905/100,000人に対し

ハワイは3,191/100,000人 と全米平均を上回る結果となっています。

 

弊社でも、最近タンタラスの丘で盗難に遭った社員がいます。友人の車が車上荒らしに遭い、車内に置いていたカバンが盗まれ、そこから住所が判明。慌てて家に戻ったら、宝石も、車も盗まれた後だったそうです。みなさん、くれぐれもお気をつけください。

 

ハワイの幸福度指数を見てみると、2009-2012は4年連続全米第1位のHappiest Statesに。続く2013年は第8位、2014年は第2位と常に上位をキープしています。

 

このレポートを毎年公開しているGallup-Healthways Well-Being Index®によると、ハワイとコロラドは調査開始の2008年からずっとトップ10にランクインし続けているただ2つの州なんだとか。コロラド州には行ったことがありませんが、きっと素晴らしいところなんでしょう。なんだかコロラド州に親近感が湧いて、好きになりそうです。

 

物価が高く、給料が低く、渋滞に長時間はまり、盗難が多いとなっても、やっぱりハワイはパラダイス。このハワイの地が、私たちをハッピーにしてくれるんですね。