???身体的特徴???
骨格 頭骨から骨盤まで脊椎が延びて、脊椎の上部からは肋骨が出ています。肩甲骨から前脚が、骨盤から後ろ脚が延びています。肋骨は人間よりも1対多い13対です。
心臓と肺 長く速く走るために大きく発達しています。心臓はボールのような形で、左心室がとても大きいことが特徴です。
尻尾 走る時に方向転換のための舵として使われます。犬の尻尾は、オオカミのものと比べると細くて短くなっています。また、筋肉の一部が退化して弱くなった尻尾は、柴犬のように巻き上がります。
舌 犬の味蕾は、人間の5分の1の約2000個。人間ほど敏感な味覚の区別はできないと言われています。敏感に感じとれる味覚は甘味(ちなみに猫は甘みを感じることができません)や酸味です。甘味では、砂糖などの他、アミノ酸の甘味も感じとれるので、肉、チーズなどの動物性タンパク質が好物です。一方で、塩味はほぼ感じることができないと言われています。古代から人間と共に暮らしてきたため雑食性が強く、好物の肉の他、野菜、果物、穀物、人間のお菓子などいろいろな物を食べます。
歯 猫や人間と比べて顎が長いので、歯は21対、42本あります(ちなみに人間は16対、32本、猫は28〜30本)。特徴として、牙の他、「裂肉歯」という大きな奥歯などがあります。山型に尖っている裂肉歯は、食べる肉を切るという働きがあります。犬は咀嚼はあまりせず、呑み込むようにして食べます。
呼吸 犬の速く浅い呼吸は「パンティング(浅速呼吸)と呼ばれます。足裏の肉球以外に汗腺がないため、発汗による体温調節の効率は、人間に比べて130分の1しかありません。そのため「ハッハッ」という浅く速い呼吸をによって、唾液を口の粘膜と舌の表面から発散させます。
耳 犬が聴くことのできうる周波数は40〜47,000Hz。人間の20〜20,000Hzに比べると、より高音を聴き取ることができます。犬種による聴力の違いはほぼありません。この性質を利用した犬の訓練に用いる犬笛は、2〜 30,000Hzの超音波を発します。
鼻
●人間の数万倍以上の感知力 犬の感覚の中で最も発達しているのが嗅覚で、その感知力は、概ね人間の数千〜数万倍です。感知力は匂いの種類によって異なり、例えば酢酸などの酸っぱい匂いは、なんと人間の1億倍まで感知できると考えられています。
●発達した嗅細胞 嗅細胞には層がありますが、人間の1層に対して犬は数層を有します。嗅細胞の数は、人間の500万個に対して、犬は2億5千万〜30億個あると推定されています。
●湿った鼻先 湿った鼻先は鼻鏡と呼ばれ、優れた嗅覚を保つと同時に、風向きをはかる役割があります。
●嗅覚は犬にとって重要な感覚 犬は、嗅覚で食べ物が食べられるかどうか、その場所がどの犬の縄張りなのか、目の前の動物が敵か味方か、相手は雄か雌かなどを判断します。ちょうど人間が、人の顔や声に関するの記憶力に優れているように、犬には匂いに関する優れた記憶力があるのです。犬にとっての嗅覚は、さまざまな役割を担う重要な感覚と言えるでしょう。
目 犬は、とても優れた動体視力を持っています。例えば、1秒間に30フレームを表示するテレビの画像などは、犬にはコマ送りのように見えていると考えられています。その一方で、色の明暗は区別できるものの、色はほぼ区別できない「全色盲」に近いと考えられています。特に赤い色を見分ける「錐体細胞」の数が少なく、周囲が明るいときの赤色はほぼ見えていないのだそう。
???U^ェ^U嗅覚のトリビアU^ェ^U???
犬以外の動物では、猪や豚の嗅覚は犬と同じくらい、また熊は犬の約7倍の嗅覚を持つと考えられています。長い鼻を持つ象は嗅覚細胞が多いため、犬や熊よりもさらに優れた嗅覚を持っています。意外なところでは、なんとウナギが犬と同じくらいの嗅覚を持つのだとか。
???U^ェ^U血液型のトリビアU^ェ^U???
人間の血液型は、A、B、O、ABの4種類ですが、スタンダードな犬の血液型は8種類に分けられます。あまり個体数がない珍しい血液型も合わせると13種類にもなります。犬の血液型の分類は、赤血球に付いている色々な種類の抗原(抗体を作る物質)が存在するかしないかで分けています。これは「イヌ赤血球抗原型」(DEA・Dog ErythrocyteAntigen)と呼ばれ、さらにそれぞれのDEAを陽性(+)と陰性(−)で区別します。
例DEA 1.1(+)or(−)、DEA 1.2(+)or(−)、 DEA 3 (+)or(−) → これが8つある。
?寿 命?
???U^ェ^U寿命のトリビアU^ェ^U???
犬の寿命は12〜20歳で、犬種や育った環境によって異なります。基本的に、大型犬になるほど寿命が短くなります。また、一般的には外で飼われた犬よりも室内で飼われた犬が、純血種よりは雑種のほうが寿命が長いと言われています。人間の年齢に例えると、小型犬では1歳で人間の17歳、2歳で24歳くらい、大型犬では2歳で20歳くらいとされています。以降は、小型犬では1年ごとに人間の約4歳分、大型犬では5〜6歳分歳を取ると考えられています。
『ギネスブック(2018年現在)に登録されている(最も長く生きた犬・ベスト10)です。』