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世界の珍味 超辛い物、超甘いもの、超苦いもの…etc.

Bynikkansan

3月 3, 2018

■臭い食べ物 世界ランキング

 

第1位・シュルストレミング (スウェーデン・臭気指数8070Au)

 

シュルストレミング(wikipedia)

 

ものすごい発酵具合

スウェーデンの珍味「シュルストレミング」は、塩漬けしたニシンを発酵させ、殺菌しないで缶詰にしたものです。発酵を止めないまま詰められているため、開缶ギリギリにまで膨らんでいます。

 

どんな臭い?

その臭いは、台所の三角コーナーに溜まった生ゴミ、下水道の水など、この世にある臭気物全てがまとめられた感じだそうで、食べた人の感想を検索すると「一体どのような意図を持ってこのような缶詰を作ったのかを知りたい」、「本当に人間のための食品なのだろうか」「何をどうしたら魚がこんな臭いになってしまうのか」などのセンテンスが散見されます。とにかく想像を絶する臭みであることは間違いないようで、缶汁が床や壁についた場合、何十年も臭さが残こるため、場合によっては壁紙や床を張り替える必要があるのだとか…。

そんなシュルストレミングの食べ方は、玉ねぎ、トマト、サワークリームなどと一緒にパンに乗せるというもの。濃い塩分と激臭は、度数の強いワインによく合うのだそうです。

 

キャロライナ・リーパーに引き続き、 amazon.comで購入可能

上記のようにものすごい発酵具合と臭気を併せ持つシュルストレミング。この缶詰を飛行機で輸送することは「気圧の変化によって爆発する恐れがある」ということで禁じられています。従って輸入は船で行われ、2017年の時点で日本国内で取り扱っているのは1社のみのようです。

シュルストレミングはamazon.comでも購入可能です。価格は、2018年1月現在で1缶約42ドル。届くまでに40〜60日かかるようです。

検索スペルは“surströmming”。“sur”はスウェーデン語で「酸っぱい」、“strömming”は「バルト海産のニシン」という意味です。

 

どれくらい臭いかがよく分かる動画

思わず興味を持ってしまい「購入」の二文字が頭をよぎった読者の方もいらっしゃるかと思いますが、その前に、シュルストレミングがテロ級の威力を持つことをよく表している動画が存在するので、それを視聴することを強くお勧め致します。ユーチューバーの「ヒカキン」さんが、期限切れのシュルストレミングの賞味に挑戦するものですが、本当に画面から臭ってくるような分かりやすさです。「YouTube、ヒカキン、シュルストレミング」の検索ワードでお探しください。

 

MEMO

「臭気指数」とは、匂いの濃度の濃度を数字化したものです。単位は「Au」で「アラバスター」と読みます。納豆の場合、臭気指数は452Auになります。

 

第2位・ホンオフェ(韓国・臭気指数 6230Au)

 

ホンオフェ(twitter@niigata_okaki)

 

シュルストレミングと肩を並べるほどの臭気

韓国の珍味「ホンオフェ」は、ガンギエイというエイの刺身を壺に入れて10日間発酵させたものです。発酵の際、エイが元々持つ尿素が分解されてアンモニアが発生し、独特の臭気を放ちます。

 

最強の臭みを持つのは全羅南道(チョルラナムド)産

ホンオフェの発酵度は地域によって異なります。ソウルやプサンなど、都市部のものは発酵度が低いため、そこまで臭くはありません。しかし、ホンオフェの発祥地、韓国南西部の全羅南道では、がっつりと発酵しきった最強のホンオフェが生産されています。これは、目の前にしただけで強烈なアンモニア臭が目にしみて涙が出て、鼻の粘膜にもしみて鼻水も出るほどなのだそうです。そんな思いまでしてホンオフェを食べた後は、すぐにマッコリを飲んで口を洗い流します。ホンオフェが長いこと口の中にあると、アンモニアによって口中がただれてしまう恐れがあるからなのだそうです…。

 

冠婚葬祭に欠かせない高級珍味

韓国では、発酵度合いが高いほど高級な珍味とされており、冠婚葬祭の場でよく食べられています。人生の節目において皆で激臭を共有、記憶にしっかりと残すことで気合いを入れる…という意味があるのかもしれません。

 

第3位・エピキュアーチーズ (ニュージーランド・臭気指数1870Au)

 

エピキュアーチーズ(theage.com.au)

 

シュルストレミング同様、缶の膨らみと激臭に注意

臭気指数がグンと下がるものの、まだまだ臭いニュージーランドの「エピキュアーチーズ」は、世界で3番目に臭い食べ物と言われています。エピキュアーチーズ缶詰の中にチーズを入れて、半年〜3年間発酵、熟成させたもの。出来上がったチーズの缶詰は、シュルストレミング同様、乳酸菌が発酵しまくった結果として全体的に膨らんでいるのが特徴です。缶詰を開けた瞬間、鼻の穴を激臭が襲いますが、強い酸味と深いコクのある味で、愛好者も多いようです。しかし最近は、あまりの臭さに缶詰のエピキュアーチーズは減産傾向となり、もっと食べやすい、普通のチーズのように作られたものが主流となっています。