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5大栄養素が一度に採れる スーパーフード! ナッツの栄養と健康効果

Bynikkansan

7月 17, 2018

そのまま食べるのはもちろん、お菓子を作ったり、サラダに入れたりと、私たちの食生活に欠かせないナッツ類。食用としての歴史は古く、日本では、縄文時代(1万5000〜2300年前)からクリ、クルミ、ヒシの実などが食べられていました。今回の健康特集では、ナッツ類に含まれる栄養素や健康効果を始め、植物としての特徴や、食用としての歴史などをご紹介したいと思います。

 

ナッツとは?

 

殻や硬い皮などがある食用の種子や果実は種実類(しゅじつるい)といい、厳密にいうと、種実類のうちで木になる実がナッツと呼ばれています。種実類は次の3つに分類されています。

 

カシューアップルとナッツの種子

 

●堅果(けんか)…外側がとても硬くなっている果実。 ドングリ(椎やナラの実)のように、台座や帽子型の殻斗(かくと)に覆われているものは「殻斗果」といいます。ヘーゼルナッツなどがこれに属します。

●核果(かくか)…果実の中心に大きな核が1つあり、核の中にある種子が食用のナッツになります。クルミやアーモンドなどがこれに属します。

●種子…果実の中に入っている複数のタネのことです。カシューナッツ、ブラジルナッツなどがこれに属します。

 

ナッツの主な栄養素

 

ビタミンB1…体内で糖質をエネルギーに変える働きがあります。   

 

ビタミンB2…体内で、糖質、脂質、たんぱく質をエネルギーに変える働きがあります。 スポーツなどの活発な活動をする方や、疲れやすい方は積極的に摂りたい栄養素です。

 

ビタミンB6…B6は、1935年にドイツ人のP・ジエルジーという研究者によって皮膚炎を予防する成分として発見された栄養素です。 人間の体内でも、腸内細菌の働きによって少量のB6が作られています。

 

ビタミンE…体内の脂質の酸化を防ぎます。 細胞膜の酸化を防いで老化を遅らせたり、血中コレステロールの酸化を防ぐことで動脈硬化を予防すると考えられています。ビタミンEは、構成されるトコフェロールという物質によって数種類に分けられ、最も一般的で効果が高いのはαトコフェロールという種類で、ナッツ類にも含まれます。 細胞膜にあるビタミンA、体液中にあるビタミンCにも抗酸化作用があるため、これらの栄養素を一緒に摂ることで、バランスのよい抗酸化作用が期待できます。体内で糖質をエネルギーに変える働きがあります。

 

カルシウム…人間の体重の1~2%はカルシウムで、その99%は骨と歯に存在します。残り1%は血液などの体液と筋肉などの組織にあり、止血をしたり、神経や筋肉の働きを助けます。体の他の部分と同様、骨は絶えず形成と吸収を繰り返し、新しいものに作り替えられています。摂取したカルシウムは、小腸で吸収され、すぐに使う分は血中に入り、残りは骨に蓄えられます。血中カルシウムが不足すると、骨に蓄えられたカルシウムが壊され、血中へ補われます。

 

マグネシウム…カルシウム、リンと共に骨や歯を作っています。成人の体内に20~30gあり、そのうちの50〜60%は骨に存在します。体内でマグネシウムが必要になると、カルシウムと同じように骨から離れて、神経を鎮めたり、血圧を維持するなどの働きを助けます。

 

亜鉛…正常な味覚を保ち、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。成人の体内に約2g存在し、そのほとんどは骨、肝臓、腎臓、筋肉にあります。

 

鉄…人間の体内に3〜4gある鉄は、約70%が赤血球を作るヘモグロビンとして存在し、約25%は肝臓に蓄えられています。ヘモグロビンは、呼吸で肺へ入った酸素を体全体に届ける働きがあります。

 

葉酸(ようさん)…ビタミンBの仲間で、ビタミンB9とも呼ばれます。葉酸は、体内で新しく細胞が作られる時に必須のDNA「核酸」を合成する働きがあります。 ビタミンB12と助け合って血液を作る働きがあるので、一緒に摂るとよりよい効果が期待できます。