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暑い気候をしのぐ健康効果がいっぱい!日本の夏の食べ物

Bynikkansan

7月 16, 2019

素麺(そうめん)

主成分・小麦….乾麺100gあたり 約356kcal

夏の食卓に欠かせない素麺は、主成分の炭水化物以外には栄養がないイメージがありますが、実は身体によい成分が含まれています。

 

炭水化物(乾麺100gあたり約74g)

身体と脳を動かすエネルギー  

よくダイエット中の「摂りすぎ」が取りざたされますが、炭水化物は、人間が生命活動を行うエネルギーを作る上で欠かすことのできない3大栄養素の1つです。また、脳の唯一エネルギー源、糖も炭水化物から作られます。炭水化物が不足すると、疲れやすくなったり、脳が正しく機能せず、記憶力や判断力低下の原因にもなります。  

 

炭水化物の摂り過ぎは肥満の原因になりますが、不足しても身体に悪い影響を及ぼしてしまいます。さっぱりした素麺は、食欲が低下しがちな暑い気候下に適った炭水化物の補給法と言えるでしょう。

 

たんぱく質(乾麺100gあたり約11g)

細胞の15%を占める成分  

たんぱく質も私たちの身体に必須となる3大栄養素の1つです。人間の身体の細胞内には約3~10万種のたんぱく質があり、それぞれ違った役割を果たしていると言われています。細胞の15%はたんぱく質でできているため、細胞の機能を司るために必要不可欠と言えます。  

 

生命維持の根幹とも言える細胞機能には、自分と同じ細胞を作る自己増殖機能、栄養分を取り入れて新陳代謝を行う機能、外界の変化に合わせて内部環境を調節する機能の3つがあります。

 

食物繊維(乾麺100gあたり約4.3g)

便秘、生活習慣病の予防  

よく知られている食物繊維の働きに、便を増量することによる便秘の防止がありますが、近年は、心筋梗塞、糖尿病などの予防にも一役かうのではないかと言われています。また、素麺の不溶性食物繊維は水分を含むと体積が増すため、水を飲みながら素麺を食べると、より腹持ちがよくなります。

 

セレン(乾麺100gあたり8.3μg)

有毒物質を排出  

必須ミネラルの1つ、セレンには、体内の過酸化脂質の分解、活性酸素の除去、甲状腺ホルモンの活性化、水銀などの有害物質を無毒化、血栓症の予防など、さまざまな働きがあります。ビタミンEの約60倍の抗酸化作用を持ち、たんぱく質と同時に摂取することにより体内での吸収率を上げることができます。

 

モリブデン(乾麺100gあたり6.7μg)

鉄欠乏性貧血の予防  

モリブデンは、代謝に関わる必須ミネラルのひとつで、人間の体内では肝臓と腎臓に多く存在します。酵素の構成成分の1つとして、糖質や脂質の代謝を助ける役割を担う他、肝臓に蓄えられている鉄の運搬を助け、造血を促すという働きがあります。

※μg=マイクログラム

 

 

茄子(なす)

100gあたり約24kcal

日本では6月〜9月が旬の茄子。ビタミンA、C、カリウム、カルシウムなどの他、強い抗酸化作用のある「ナスニン」という成分が含まれています。

 

ナスニン 

茄子特有のポリフェノール  

茄子の紫紺色の皮の部分には、ナスニンというポリフェノールの一種が含まれています。強い抗酸化力を持つため、癌や動脈硬化の予防や、コレステロールの吸収を抑える作用があると言われています。また、アントシアニン系色素のポリフェノールのため、眼精疲労の緩和にも効果が期待されています。

 

「秋茄子は嫁に食わすな」の本当の意味  

「秋茄子は嫁に食わすな」という言葉の意味は、「秋茄子は嫁に食べさせるにはもったいないほど美味しい」ということではなく「茄子には身体を冷やす効果があるため、嫁の身体を冷やさないために食べさせない方がいい」ということである、という有名な話があります。

 

実際、茄子にはカリウムが多く含まれ、その利尿作用によって体の熱を外へ逃す効果があります。そのため、夏バテ防止にはよいと言われますが、妊婦など、体を冷やしてはいけない人は、茄子を食べるのは控えた方がよいと言われています。