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体にいいことがいっぱい!チョコレート・コーヒーの トリビアと健康効果

Bynikkansan

3月 8, 2018

チョコレートの原材料

 

【カカオ】

カカオはチョコレートの主成分で、チョコレートの種類によって30〜90%の割合で含まれています。カカオの木は、高さ5〜10mの常緑樹で、原産地は中央アメリカ周辺です。丘陵地に自生し「ココアの木」とも呼ばれます。学名の「Theobroma」は、ギリシャ語で「神(=theos)の食べ物(=broma)」という意味です。花が咲いた後、約6か月で「カカオポッド」と呼ばれる実が熟します。長さ15〜30cm、直径約10cmで、幹から直接ぶら下がって結実します。形は、卵型、長い楕円形や三角形などがあり、外皮の色は赤、黄、緑、オレンジなど様々です。このカカオポッドの中にある20〜60個の種子が「カカオ豆」 です。収穫されたカカオポッドは、皮を除いて約一週間発酵した後、チョコレートやココアに使用されます。

 

カカオの実(Wikipedia)

 

【カカオマス】

カカオ種子の一部分である胚乳を、発酵、乾燥、焙煎、粉砕し、冷やして固めたもの。

 

【ココアバター】

カカオの脂肪分で、カカオマスに約55%含まれています。

 

【植物油脂】

植物から採れる油脂の総称。キャノーラ油、大豆油、パーム油がよく使われます。

 

【全粉乳】

牛乳から水分を除いて乾燥させたもの。

 

【乳化剤】

食品を乳化、気泡させるために使われるもの。合成添加物もありますが、チョコレートによく使われるのは大豆由来の「レシチン」です。

 

 

チョコレートの健康効果

 

★「カカオポリフェノール」が血圧を下げる

【血管を広げる】 高血圧になる一因として、血管内部に起こった炎症で血管が細く狭くなり、赤血球が通りにくくなるということがあります。チョコレートに含まれる「カカオポリフェノール」は、小腸で吸収されて血管の中に入ると、炎症がある部分を鎮めて血管を広くし、血圧を下げると言われています。

 

【善玉コレステロールを増やす】 血液中には「LDLコレステロール」と「HDLコレステロール」が存在します。LDLは「悪玉コレステロール」と呼ばれますが、肝臓から体内の様々な器官にコレステロールを運ぶという働きもあります。HDLは、「善玉コレステロール」と呼ばれ、体内の過剰なコレステロールを回収し、肝臓に戻すという働きをします。体内にLDL(悪玉)が必要以上に溜まると、やがて酸化し、体内の掃除をする白血球の1種「マクロファージ」に食べられます。マクロファージが食べることで生まれた「泡沫細胞」が血管の内側に溜まると、血管が細くなって血圧が上がってしまいます。強い抗酸化作用のあるカカオポリフェノールには、LDLの増加と酸化を抑え、血圧を下げる効果があると考えられています。

 

★「テオブロミン」が大脳を刺激する

テオブロミンとは、カカオに含まれる植物成分の一種です。大脳を刺激し、集中力、記憶力、思考力を高めます。カフェインと似た覚醒効果がありますが、カフェインよりも穏やかに作用します。また、自律神経を整える効果もあると言われています。

 

★「ブドウ糖」が脳の栄養

私たちの脳に欠かせない栄養「ブドウ糖」。人間は、何もしていなくても1日に約260gのブドウ糖を消費しており、そのうち脳で消費されるのは120gほどと言われています。脳ではたらく神経伝達物質「アセチルコリン」を作ったり、気持ちを安定させる「セロトニン」を分泌する働きもあります。

 

★「食物繊維」が便秘を改善

チョコレートには、100gあたり約7gの食物繊維が含まれています。便通を改善する一方で、がんなどの腫瘍を作りにくくする効果があると言われています。

 

★「カルシウム」「マグネシウム」のバランスがよい

チョコレートには、ビタミンA、B、Eなどのビタミン類に加え、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リンなどのミネラルが含まれています。チョコレートは、カルシウムとマグネシウムの含有量が約2:1と理想的で、これが心臓病や高血圧を防ぐと考えられています。

 

 

コーヒーの起源

コーヒーの起源には主に、以下の2つの説があります。

●9世紀、エチオピアの山腹で飼われていたヤギが、ある時期からやたらと元気に飛び跳ねるようになりました。不思議に思ったヤギ使いの少年が修道僧に相談したところ、その原因は、ヤギが山に自生する赤い実を食べたことだと分かりました。この話は、レバノンのキリスト教徒、ファウスト・ナイロニが記した『コーヒー論:その特質と効用』(1671年)の中にある「眠りを知らない修道院」のエピソードから来ています。

●15世紀、イエメンのアデンという港湾都市で、イスラム律法学者のゲマレディンという人が体調を崩しました。そこで、以前旅をしたエチオピアで手に入れたコーヒーを飲んでみたところ、たちどころに具合が良くなりました。ゲマレディンは、コーヒーを修道者たちに勧め、それから徐々に学者、職人、商人などへ広まっていきました。この話の原点は、アブドゥル・アル=ジャージリーという人の記した『コーヒーの合理性の擁護』(1587年)と言われています。

 

1905年に南米で撮影されたコーヒー挽きの様子