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つら〜い肩こり 原因から予防・解消まで

たかが肩こりなんて思わずに、おかしいな?と思ったら早めのメンテナンスを! 今回は原因から予防・解消まで肩こり情報をお届けします。

 

肩こりはなぜ起こる?

首は重い頭を支えながら左右・前後に動かす仕事をたえず行っています。そのため肩や首に負担がかかって身体にゆがみが生じ、肩こりを引き起こしてしまうのです。  

肩がこると首がかたくなり、頭部に十分血液が行き渡らなくなって、心理的にも影響します。目・耳・鼻・脳などに異常が生じ、首を通る自律神経と内臓との連絡が異常になることもあります。  

肩こりは血液や気の流れが阻害されて起こる筋肉疲労のようなものですから、人間の宿命ともいえるかもしれません。欧米人に比べて骨格が小さい日本人は、頭と首のバランスが悪く、肩こりになりやすい民族という説もあるそうです。  

ほうっておくと症状が慢性化して他の部分にもコリや痛みが広がってしまうので、肩が重いと感じたら早めに対処しましょう。

 

私はどのタイプ?

肩こり改善の前に、まずは自分のコリがどの要因からきているのか特定することが重要です。  

 

毎日デスクワーク

仕事に限らずパソコンの画面を2~3時間見ているだけで、十分肩こりの原因となります。  また、視力の悪い方の場合、眼鏡の度数と視力にズレが生じていると眼精疲労から肩こりを引き起こすことになります。眼鏡を購入してから数年経っている方は、視力検査をしてみましょう。

 

職場が変わった  

転職や人事異動などで仕事の環境が変わった。家庭や友人とのトラブルが絶えない。などなど精神的なストレスやプレッシャーがあると、筋肉が緊張します。特に人間関係のトラブルは肩こりを超えて神経系の問題に発展してしまうこともあるので注意が必要です。信頼できる方に相談するなど対策を。  

睡眠や食欲にも影響がある場合は、医師の診断をお勧めします。

 

バッグはいつも右肩  

肩掛けタイプのバッグを使っている方は、肩こりになりやすい傾向にあります。また、幅の狭い靴やハイヒールなど、違和感のある状態を続けることも肩こりにつながります。

 

なで肩  

女性に特に多いなで肩の方は、胸郭出口という部位が狭まり、血管を圧迫することにより肩こりになる場合があります。軽度であれば筋力アップで症状を改善することもできます。

 

筋肉が弱い  

肩の筋肉(僧帽筋)は負担がかかりやすく血行不良を起こします。首が細く華奢な体型の女性は肩こりになりやすいといえます。 

 

太っている  

肥満が直接肩こりを引き起こすわけではありませんが、姿勢が悪くなりやすく、結果として肩こりとなるケースが多いようです。肥満は血行も悪くなりやすい上に、他の病気の原因ともなりやすいので注意が必要です。

 

運動不足  

筋肉は運動している時に緊張と弛緩を繰り返しています。運動することで血行が促進され、老廃物の代謝を助けます。運動不足は血行不良で肩こりの元となります。

 

運動のしすぎ  

過度の運動によって筋肉痛となり、肩こりに発展する場合もあります。「今日はなんだか肩がこる」という方、数日中に激しい運動をしていませんか?  運動後はストレッチを忘れずに。アミノ酸飲料も筋肉疲労の回復には効果的です。

 

肩こりと頭痛

肩こりと共に悩むことの多い「頭痛」。肩こりと頭痛は大きく関係しています。ここでは2大頭痛といわれている「肩こり頭痛」と「片頭痛」について解説します。

 

肩こり頭痛

頭痛の中でも「緊張型頭痛」は最も起こりやすいタイプの頭痛。肩や首の緊張によって起こる頭痛であり、「肩こり頭痛」とも呼ばれています。

 

肩こり頭痛の特徴

*ぎりぎりと締め付けられるような痛み、ジワーとした 痛み、ドーンとした痛み、重い痛みなど、痛みの程度は様々。

*ダラダラと長く続く。

*肩こりや首のコリを伴う。

*後頭部から首筋にかけて、頭の両側に起こりやすい。

*めまい・身体のだるさを伴う

 

肩こり頭痛の原因

*長時間で同じ姿勢 *姿勢の悪さからくる筋肉の負担 *精神的ストレス *一日中パソコンを使うことなどによる眼精疲労

 

対策

*長時間同じ姿勢をとらない。適度に休憩をいれ、身体を 動かしたり姿勢を正したりする。

*精神的なストレスをためない。

*歯のかみ合わせや、眼鏡・コンタクトレンズを調整する。

*枕の高さを適切に調整する。

 

片頭痛

血管性の慢性頭痛。遺伝がみられる場合も多い。

 

特徴

*肩こりや首のこりを伴うことが多い。

*ズキズキ・ガンガンといった脈打つような痛み。

*頻度は月に1・2回から週に1・2回くらい。

*痛みがピークの時は吐き気や嘔吐を伴うことも多い。

*頭痛が起こる前に視覚障害(視野の片側が白いもので 覆われたり、チカチカと光りが見えたりする)が起こる 場合がある。

*会話や音、匂いなどに過敏になる場合も。

 

原因

*過労・睡眠不足。

*妊娠・出産・生理などによるホルモンバランスの変化。

*精神的ストレス。

*人ごみや騒音。

*香水などの匂い。

*低血圧などの気圧の変化。

*家族や親族が片頭痛を持っているという遺伝性。

*アルコールやチョコレート、赤ワインに含まれる ポリフェノールなど特定の食品の影響。

 

対策

*食生活を見直す。アルコールやチョコレートなどと 頭痛の関係をチェックしてみる。

*寝不足や寝過ぎに注意する。

*音や光りに過敏な場合は、生活環境を見直して見る。

*血管を収縮する作用があるコーヒーや緑茶を試してみる。

*月経などホルモンバランスの変化と頭痛が連動している 場合は、予防薬を服用する。

 

どこが違うの? 五十肩と四十肩

五十肩は中高年に多い疾患で、肩関節の運動障害と、肩・首筋・上腕などの痛みを総称したもの。1960年代までは“四十肩”と呼ばれるのが普通でしたが、最近“五十肩”と呼ぶことが多くなっているようです。呼び方が変化しただけで、実は同じ病気です。

 

症状  

肩の関節に痛みが起こり、腕が上がらなくなります。次第に痛みは強くなり、急な動きに対して激痛が走ったりするようになります。重症になると、洋服を着たり、髪を洗ったり電車のつり革につかまるのにも困難を感じ生活に支障をきたす可能性もあります。  

痛みは片方の肩だけの場合もありますが、一方の肩が発症するともう一方も発症する可能性が高いようです。  

症状がどれくらい続くかは個人差がありますが、数ヶ月で痛みのピークを迎え、その後次第に痛みが和らいでくるのが一般 的。半年から1年くらいで痛みは治まりますが、発症前と同じ状態に戻るのは難しいようです。

 

治療と予防法  

五十肩の治療は、まず肩を安静に温かく保ち、消炎鎮痛剤を服用します。それでも痛みが治まらない場合は、局所麻酔、ステロイド、ヒアルロン酸などの注入をする場合もあります。

五十肩かどうか調べるために超音波やMRIを受けても異常が見つからないこともありますが、その場合は他の病気と区別するうえで精密検査が勧められます。肩関節の中を「関節鏡」で観察し、診断と治療を一緒に行うこともできます。  

急性期を過ぎたら多少の痛みはがまんして積極的に体操を行い、癒着や拘縮を防ぐことが重要です。アイロンやダンベルを持って腕を振り子のように動かす体操(コッドマン体操)はリハビリに効果的。ゴルフの好きな方は、短いスイング練習器を振るのも良いでしょう。

短時間でも毎日運動することが重要です。週末だけ激しい運動を行っても、筋肉痛と疲れが残るだけ。いつでもどこでもできる簡単なトレーニングを見つけて継続しましょう。

 

予防&解消

ストレッチで肩こり解消

筋肉の緊張を緩めてリラックス。オフィスの休憩時間などちょっとした時間に取り入れてみませんか?

 

首のストレッチ

1. 首を左右交互にゆっくりと倒す。

2. 首を前後にゆっくり倒す。

3. 首をゆっくり回す。反対にも回す。各10回。

 

<ポイントと注意>
勢いをつけずゆっくりと行いましょう。筋肉の動きを意識しながら行うとより効果的。無理は厳禁。自分にあったペースで毎日少しずつ行うことが重要です。

 

肩のストレッチ

 

1. 伸ばした腕を反対の腕で引きつけます。 反対側も同じように伸ばします。

2. 片手で反対側のひじをつかみます。つかんだ手で 腕を頭に引きつけます。左右同じように伸ばします。各20秒。

 

ヨガで肩こり解消

身体の柔軟性を高めるヨガは肩こりにも効果的。ヨガは身体のゆがみを整える作用もあります。身体を動かす時は、身体のどこが伸びているか、身体がどのように反応しているかを観察しながら行いましょう。身体の動きに合わせて呼吸はゆっくりと。無理せず身体が心地よいと感じる範囲で行いましょう。

 

足首まわし

首と手首、足首は関係し合っています。まずは手首足首を柔軟に。足首が故障すると肩に力が入り、あごが出たり首が曲がったりするので、常に足の親指に力をこめ、アキレス腱を伸ばして足首を正常に保つことが大切です。足首がかたいと首は柔軟になりません。まずは足首をほぐしましょう。

 

猫のポーズ

背中の緊張がほぐれて全身がしなやかになります。

1. つま先を立てて正面を向き、ゆっくり息を 吸います。

2. 息を吐きながら両手を前に滑らせてゆき、息を吐ききって静止。 息を吸いながら1の姿勢に戻ります。

 

鶴のポーズ

肩と首が緩み、目の疲れも解消

 

1. 脚を腰幅に開いて背筋を伸ばして立ち、 両手を後ろで組む。

 

2. 息を吐きながら背中と床が平行になるよう体を前に倒す。 体が硬い人は膝を曲げてOK。息を吸いながら1の姿勢に戻る。

 

ツボで肩こり解消

肩が重いと思ったら、早めにツボを刺激しましょう。体調が改善され気分もすっきりします。もちろんやり過ぎはNG。イタ気持ち良いくらいが効果的です。

1. 肩井(けんせい) 首の付け根(頭を倒して頚椎が一番出ているところ)と肩先の中間。肩の血流を促進するツボなので、肩がこったらまずここを刺激。

2. 肺愈(はいゆ) 頚椎の突起を1番として3番目と4番目の間から指2本分外側。位置の特定が難しい場合はパートナーに押してもらいましょう。

3. 天宗(てんそう) 左右の肩甲骨のほぼ中央。腕の付け根に近いくぼみにあります。背中にコリが広がったときに効果的。

 

肩こりに効く3大ツボはココ!

 

ツボ押しのコツ

●両手をこすり合わせて温めてからスタート! 

●押してみてイタ気持ち良い!と感じるところがツボです。

●押すときは息を吐きながら、緩める時に息を吸う。呼吸も大切。

●ツボ押しの回数は1ヶ所20回~30回、15分以内にとどめましょう。やり過ぎは体に負担がかかります。

●自分が一番リラックスできるときに行うとさらに効果アップ!