2011年に亡くなった往年のハリウッド女優、エリザベス・テイラー。オスカー賞は過去に8度ベスト女優賞を獲得したことがあるほどのベテラン女優でしたが、生涯の間、何度もオスカー賞に参加したエリザベス・テイラーは、一体どのようにして毎回アワードの準備をしていたのか、側近のスタッフが語った内容をご紹介しましょう。
まず、彼女はジュエリーが大好きだったことでも知られていますが、アワードでのドレスなどはすべてジュエリーを選んだ後に、ジュエリーに合わせて選んでいたのだとか。彼女は、ドレスはDIORやValentinoが好きでしたが、実際はデザイナーのこだわりはあまりなくて、あくまでもジュエリーの雰囲気や色などに合わせて他を揃えていたのだそう。そしてヘアメイクやドレスを着た後、いつもアワード会場に出発する直前にアクセサリーをつけて出て行くのが彼女のルーティンだったそうです。ファッションの世界の人たちにどう思われるかは一切気にしていなかったというエリザベス。彼女にとっての勝負品はジュエリーだったのだそうです。
また、エリザベス・テイラーは、自分でスキンケアやメイクアップをするのが好きで、イタリア人のメイクアップアーチストのTolotさん以外はほとんど自分でメイクをしていたそう。そしてそのメイクには2時間もかけていたそう。必ず音楽をかけていたそうで、なかでも彼女のお気に入りは、Enya、Andrea Bocelli。また、アップビートなものを聴きたいときは、Elton Johnや、Michael Jacksonなどもかけていたそうです。
そして驚くことに、彼女はドラッグストアのコスメをよく愛用していたのだとか。Jergensのボディクリームを長年愛用していたし、特別な高いブランドは使わず、目には氷やお茶のティーバッグをよく使っていました。またエリザベス・アーデンの「8 hour skin cream」、「La Prairie」などもよく使っていたそうです。また日本のポーラから売られていたMaquifard(マキファール)という化粧オチがしないセッティングパウダーも愛用していました。もう残念ながら廃盤となってしまったそうですが、まとめ買いしていたほどだそうです。
エリザベス・テイラーはコンディショナーを使うのも嫌がりました。髪の毛にボリュームが欲しいので、シャンプーだけで済ませることがほとんどだったそう。また付けまつ毛もつけたことがなくて、元々のまつ毛がとても濃くてマスカラを塗っているようだったので、一切つけたことがないのだとか。アイライナーのお気に入りカラーはマットグレイ、ソフトで可愛い印象が好きだったのでコントーリングもしませんでした。またエリザベス・アーデンの口紅が大好きでこればかりは全色集めるほどコレクションしていたそうです。口紅はいつもリップグロスをつけてシャイニーな感じがお好きだったので、グロスは欠かせませんでした。
そして最後に、エリザベス・テイラーは、アワード用のメイクが終わると短いお風呂に入ったのだそうです。お風呂からの湯気がちょうどお肌にナチュラルな艶を出してくれるので、お風呂に入るのが彼女のメイクの最終ステップだったのだそう。ですからファンデーションもいつもナチュラルなものでそばかすを隠すこともなく、現代のナチュラルなメイクを先取りしていたのですね。
ただ高くて良しとされているものを使うばかりがアワードに参加するハリウッドセレブの美容方法ではない。自分なりのこだわりをしっかり持ち、自分の美しさをよく知っていたエリザベス・テイラーならではの準備方法という気がしますね。
写真・参考サイト:https://www.hollywoodreporter.com/lists/12-elizabeth-taylor-s-red-carpet-beauty-secrets-1186451/item/taylor-based-her-entire-look-around-jewelry-1186457
Writer:内田佐知子
(日刊サン 2019.03.06)