2015年のある研究によると、ヒスパニック系の消費者が美容商品の売り上げの基盤となっているのだとか。ラテン系の人達はコスメやメイク、また特にヘアケア商品を多く消費する傾向があるそうですが、それなのにラテン系の人々の特性を意識したビューティーブランドはまだまだ少ないという現状。そんな美容業界を変えようと頑張っているラテン系ビューティブランドがあります。
美容ブランドからラテン文化を盛り上げていこうと、オーナーたちが奮闘する7つの人気ブランドをご紹介します。 1つめは、Botanika Beautyというヘアケア・ブランド。
「カーリーな自分のようなヘアをターゲットにしたヘアケア商品は本当に探すのが大変。だからこそ自分でそういうブランドを立ち上げよう」と立ち上がったのかオーナーのAda Rojasさん。
ジェンダーレスなどあえて枠を取り払ったブランドが増えているなか、あえて「ターゲットを絞ったものを必要としている人もいる」と考えた彼女。ハーブなどナチュラルなものを使ったこのヘアケアラインは、ラテンコミュニティでとても支持されています。
続いては、メキシコ人オーナー、Reina RebeldeさんのREINA REBELDE.。世界初のラテン女性によるラテン女性のためのメイクアップ・ブランドです。2016年にスタートしたこちらの人気商品はボールドリップカラースティックやリキッドアイライナーです。
3つめはビーガン系化粧品のGolden Dream Beauty 。ベネズエラ人のYdelays Rodriguezが今年の6月にローンチしたばかりのブランドで、ラテン系の女性の印象的な目をもっと映えさせてくれるアイラッシュなどが人気です。
4つめはキューバ生まれ、マイアミ育ちのGaby TrujilloさんのAlamar Cosmetics。カリブの女性が好むカラフルな色の揃ったアイシャドウパレットやリップグロスが人気。
5つめの、ラテン系女性のカーリーヘアに馴染みやすいRizos Curlsではカール、コミュニティ、カルチャーの3Cをスローガンに、自分たちのルーツであるカーリーヘアを大切にしようという活動もしています。
6つめがカリフォルニア発、100%メキシコ人を意識した、Araceli Beauty。オーナーのCely Ledesmaはあえてスパングリッシュの言葉をメイクアップキットの名前に採用しています。
最後はラテン系の友人2名Joanna Rosario, Leslie ValdiviaがスタートさせたVive Cosmeticsでは、売り上げのうち毎回25セントをラテンの人々を支援するNPO団体に寄付しています。
このようにコミュニティが一体となって、自分たちのルーツにあったビューティブランドを開発するというのはとても素晴らしいこと。日本は独自のコスメが多くありますから、ハワイの独自で、ローカル女性のニーズに合わせたコスメブランドなんていうのもあってもいいですね。
写真・参考サイト:www.bustle.com/p/7-latinx-owned-beauty-brands-that-are-doing-it-for-the-culture-19204973
Writer:内田佐知子
(日刊サン 2019.10.30)