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日本全国!47都道府県のシンボルマークとその由来

皆さんは、ご自分の出身地の都道府県のシンボルマークがどんなデザインかご存知ですか?

アメリカの州章のように、日本の各都道府県にも県章や都章と呼ばれる都道府県章があります。都道府県章のデザインには、各都道府県の歴史や自然がモチーフになっているものが多く、由来を知るとその都道府県の特徴が分かるものや、都道府県名の文字などがうまく組み込まれているものなどがあり、改めて見ると意外と面白いものです。今回のエキストラ特集では、日本全国47都道府県のシンボルマーク、都道府県章をデザインの由来とともにご紹介します。

北海道・東北地方

北海道

七稜生のデザインは、開拓使の旗「北辰旗」に使われていた五稜星が元になっています。北海道を開拓した先人の開拓者精神と、伸びゆく北海道の未来の両方を表しています。昭和42(1967)年制定。

北海道開拓使の北辰旗

開拓使は、明治時代初期、北方開拓のための官庁として設けられました。明治政府の政策によって全国各地から多くの人が移住し、道内各地が開拓されていきました。移住者全体の約7割は東北地方と北陸地方出身で、今日の言葉や習慣などを含めた北海道文化の礎を作りました。

青森県

青森県の地形がモチーフ。深緑色は希望と未来を、背景の白は無限の広がりを表しています。昭和36(1961)年制定。

秋田県

秋田の「ア」をベースにデザインされたもの。一般公募で集まった690点の中から選ばれました。秋田県の飛躍と発展を表しています。昭和34(1959)年制定。

岩手県

岩手の「岩」を図案化したデザイン。豊かで住みやすい郷土へと躍進していく県の姿が表されています。昭和39(1964)年制定。

山形県

山形の「山」と、県内を流れる最上川をデザイン化したもの。尖った山の形は大空へと伸びる山形県の発展を、白色は蔵王山の樹氷や雪のように純朴な山形の県民性を表しています。昭和51(1976年)制定。

宮城県

宮城県の花、ミヤギノハギの葉の形と、宮城の「み」を組み合わせてデザインされたもの。一般公募で集まった1615点の中から選ばれました。左の葉は「融和と協力」、中央の葉は「悠久の発展」、右の葉は「郷土愛」を表しています。昭和41(1966)年制定。

福島県

福島の「ふ」をデザイン化したもの。県民の融和と団結、県の着実な前進を象徴しています。昭和43(1968)年制定。

北陸・中部・東海地方

新潟県

中央上に書体を崩した新潟の「新」を、その左に「ガ」、右に「タ」がそれぞれ配置されています。円状のデザインは、新潟県の円滑な発展、融和、希望を表しています。昭和38(1963)年制定。

新潟県のシンボルマーク

新潟県にも県章とは別にシンボルマークが設けられています。青い円は環日本海がイメージされており、円の中の扇形は新潟県の自然、可能性、文化、情報が世界へ広まる姿を表現しています。平成4(1992)年制定。

富山県

富山県のシンボル、立山がモチーフ。2つの山が交わる部分に富山県の「と」が配置されています。大空へ鋭角に伸びる形は、躍進する富山県の姿を表しています。昭和63(1988)年制定。

石川県

石川県の能登半島の形と「石川」の文字がモチーフ。青色は日本海の水資源や澄んだ空気など、県の豊かな自然環境を表しています。石川県は県章を制定していないため、県旗のシンボルが使われています。昭和49(1974)年制定。

福井県

「フクイ」の文字がモチーフ。双葉の中央から若葉が伸びるイメージのデザインで、福井県の発展が表現されています。昭和27(1952)年制定。

山梨県

3つの「人」の文字が山梨の「山」を象るデザイン。和と協力を 表しています。枠は山梨県ゆかりの武田氏の家紋「武田菱」と山梨県にまたがる富士山がモチーフになっており、山梨県の歴史と自然が表されています。昭和41(1966)年制定。

武田菱

長野県

長野の「ナ」の文字がモチーフ。鳥が飛ぶ姿と湖面に山が反射している景色がイメージされています。長野県民の飛躍と発展、友愛と団結、長野県の自然が表されたもの。昭和41(1966)年制定。

岐阜県

岐阜の「岐」がモチーフ。昭和7(1932)年制定。

岐阜県のシンボルマーク

県章とは別に設けられているシンボルマーク。岐阜の頭文字「G」を図案化したもので、赤い点が線へ、線が面へと徐々に広がるデザインで、岐阜県の力強さを表現しています。平成2(1991)年制定

静岡県

静岡県を象徴する富士山と、静岡県の地形(御前崎、伊豆半島、駿河湾)がデザインされたもので、県内の豊かな自然が表現されています。昭和43(1968)年制定。

愛知県

「あいち」の文字をモチーフとし、太平洋に面した愛知県の発展を象徴する朝日と波「旭日波頭」が表されています。第5回国民体育大会(国体)が愛知県で開催されることを記念して行われた一般公募しの中から選ばれました。昭和25(1950)年制定。

関東地方

茨城県

茨城県の花、バラの蕾がデザインされています。渦巻きには県の躍動、発展、創造性、先進性が表されています。平成3(1991)年制定。

栃木県 

栃木の「栃」がモチーフ。左上にある上向きの3本の矢印は木へんの古代文字。躍動感やエネルギー溢れる向上性を表しています。昭和37(1962)年制定。

群馬県 

群馬の「群」の古い字体「羣」がデザインされたもの。周囲には県を象徴する上毛三山(赤城山・榛名山・妙義山)をイメージした形が配置されています。円形は県民の和を表しています。昭和元(1926)年制定。

埼玉県

県名の由来「前玉(さきたま)」、「幸御魂(さきみたま)」を意味する勾玉を円く並べたもの。円は太陽、情熱、力強さ、発展を表しています。昭和39(1964)年制定。

 

東京都 

「日本東京市」の5つの漢字を太陽から光が差すイメージでデザインしたもの。日本の中心地として、さらなる発展への想いが込められています。元々は明治2(1889)年に東京市紋章として制定されたもので、都政の移行に伴い東京都紋章になりました。昭和18(1943)年制定。

東京都のシンボルマーク

東京都には、都章のほかに都のシンボルマークがあります。東京都の木、イチョウの葉と東京の頭文字Tをデザイン化したもので、旧東京市成立100周年を記念して制定されました。平成元2(1989)年制定。

神奈川県

神奈川の「神」を左右対称にザインしたもの。昭和23(1948)年制定。

千葉県 

千葉の「チ」「ハ」の2文字を組み合わせたデザイン。明治42(1909)年制定。

近畿地方

京都府

六葉形は格調高い古都を、ひとがたに図案化された「京」の文字は京都府民のまとまりと結びつきが表されています。日本国憲法の公布30周年を記念して行われた公募の中から選ばれました。昭和51(1976)年制定。

大阪府

商人の街、大阪の基礎を築いた豊臣秀吉の馬印がモチーフの千成瓢箪(せんなりびょうたん)と大阪の頭文字「O」をデザイン化したもの。上へ枝分かれしている3つの「O」は希望(明るさ)、繁栄(豊かさ)、調和(住みやすさ)を表しています。昭和43(1968)年制定。

兵庫県

兵庫の「兵」を波形にデザインした県旗のシンボル。余白部分は、北は日本海、南は瀬戸内海に接する兵庫県を表しています。兵庫県にも県章がありますが、ほぼ使われることがなく、主に県旗のマークが使われています。昭和39(1964)年制定。

三重県

三重の「み」がモチーフ。右肩上がりをイメージしたデザインに県の飛躍する姿を、左の円の部分は三重県の産業である真珠養殖を表しています。三重県庁舎の完成を記念して行われた公募の中から選ばれました。昭和39(1964)年制定。

滋賀県

「シガ」のカタカナ2文字がモチーフのデザイン。円は県民の調和を、翼は県の発展を表しています。昭和32(1957)年制定。

奈良県

奈良の「ナ」がモチーフ。円形ので座うんは奈良の自然、左に白抜きされている内側の円は共和する精神、横一本の線は統一と進展を表しています。昭和43(1968)年制定。

和歌山県

和歌山の「ワ」を扇状にデザインしたもの。扇のように末広がりに発展する県の姿、おおらかで力強い県民性を表しています。昭和44(1969)年制定。

中国地方

鳥取県

鳥取の「と」と鳥の形を合わせてデザインしたもの。自由と平和、明日への進展を表しています。明治100周年を記念して制定されました。昭和43(1968)年制定。

島根県

4つのマークは「シマネ」の「マ」。4つのマで「4マ」=「シマ」を表現。円の形と並び方は出雲がイメージされています。島根県の調和ある躍進と発展、県民の団結が表されています。昭和43(1968)年制定。

岡山県

岡山の「岡」がモチーフ。円形のデザインは、県民の団結と岡山県の力強い飛躍、発展を表しています。地方自治法の施行20周年を記念し、公募によって選定されました。昭和42(1967)年制定。

広島県

広島の「ヒ」がモチーフ。円形は県民の和と団結を、2つの重なりは広島県の躍進と発展を表しています。昭和43(1968)年制定。

山口県

「山口」の文字がモチーフ。太陽に向かって羽ばたく鳥のイメージとともに、多くの偉人を輩出してきた山口県の雄姿を表現。円形にデザインすることで県民の団結と飛躍を表しています。昭和37(1962)年制定。

四国地方

徳島県

徳島の「とく」をモチーフとして鳥形にデザインしたもの。県の雄飛、発展、団結、融和を表現しています。昭和41(1966)年制定。

香川県

香川の「カ」をモチーフに、香川県の山並みと、平和の象徴で県の木でもあるオリーブの葉がイメージされています。香川県の豊かな自然、平和、発展、向上を表しています。昭和52(1977)年制定。

愛媛県

愛媛県の特産品であるミカンと太陽(赤)、自然の恵み(緑)、瀬戸内海の恵み(青)を色と形で表現したもので、愛媛県民の健康で明るい未来をイメージして作成された。(1989年11月1日制定)

愛媛県の県旗

愛媛県の特産品、ミカンの花がモチーフの県旗です。花びらの白は質素と純潔、背景の緑は平和と希望、黄色は幸福を表しています。愛媛県では、県章よりも県旗の方がよく使用されています。昭和27(1952)年制定。

高知県

旧国名のとさ(土佐)を印象化したもので、中には高知の「コ」が組み込まれています。円は県の平和と協力を、突き出た剣先は県勢の向上を表現しています。四国4県で開催された第8回国民体育大会を記念し、一般公募の中から選ばれました。昭和28(1953)年制定。

九州・沖縄地方

福岡県

福岡県の花である梅の花と「ふく」の2文字がモチーフ。5枚の花びらは、平和、県勢の発展、県民の融和と躍進を表しています。昭和41(1966)年制定。

佐賀県

3つの「力」の字がモチーフ。3つのカで「サガ」「栄える」を象徴するとともに、円形のデザインが県民同士が手を繋いで力を合わせる「共和の精神」を表しています。昭和11(1936)年制定。

佐賀県のシンボルマーク

佐賀県の豊かな資源と歴史を土台として、県の自然や文化の輪が広がり発展していく姿を表しています。佐賀県では、県章よりもシンボルマークの方が多く使われています。平成4(1992)年制定。

長崎県

長崎の頭文字「N」と、平和の象徴である鳩の姿を組み合わせたデザイン。水色は長崎の明るい海と空、その中心に地球を抱くイメージで国際性を象徴し、未来へ向かって前進する長崎県の姿が表されています。平成3(1991)年制定。

熊本県

熊本の「ク」を九州の形にデザイン化したもので、中央の円は九州の真ん中に位置する熊本県を表しています。昭和41(1966)年制定。

大分県

大分の「大」の文字がモチーフ。円形のデザインは県民の輪と県勢の発展を表しています。明治44(1911)年制定。

宮崎県

宮崎県の旧国名「日向」の文字がモチーフ。中央の円は「日」で、そこから3方向に伸びる「向」は県の躍進を象徴しています。明治45(1912)年制定

鹿児島県

鹿児島県の地形を円形にデザイン化したもの。桜島を表している中央の赤丸を抱くというイメージで、郷土愛と県民としての意識、将来に向けた発展が露われています。昭和42(1967)年制定。

鹿児島県のシンボルマーク

鹿児島の頭文字「K」をモチーフに、海の青い波と風をイメージしたデザイン。鹿児島県の豊かな自然と息吹、躍動する県勢を表しています。平成6(1994)年制定。

沖縄県

沖縄県の頭文字「O」がモチーフ。白抜きの輪は平和を、内側の円は県の発展を、外側の円は沖縄の海を表しています。沖縄返還を記念し、公募で集まったデザイン案の中から選ばれました。昭和47(1972)年制定。

 




【参考URL (2019年9月10日閲覧)】 

・語源由来辞典 http://gogen-allguide.com ・日本語不思議辞典 https://wisdom-box.com

・NIKKEI STYLE 「江戸時代にも短縮語? 『蝶や花や』が『ちやほや』に」https://style.nikkei.com/article/DGXNASDB3000I_Q3A430C1000000/

・ミネルヴァのトリビア 「『マジ』『ヘコむ』『きもい』これ全部、江戸時代からある言葉。」http://athena-minerva.net/seikatu/173/

・TABBIPO.NET 「実は外来語だった日本語28選」https://tabippo.net/loanword/

・草の実堂「江戸時代の天ぷらについて調べてみた」https://kusanomido.com/study/life/food/22861/#i-4

・Wikipedia 「阿吽」https://ja.m.wikipedia.org/wiki/阿吽 ・Wikipedia 「オランダ語から日本語への借用」

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/オランダ語から日本語への借用 ・画像出典  Public Domain, Pixabay, Wikipedia, いらすとや 他

 

 

(日刊サン 2019.09.28)

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