ボー・フランクさんと彼のパートナーであるトーマス・ルナさんは、サコダ・フランク君が6年前に誕生した時に立ち会った。彼らはその赤ん坊を養子にし、自分たちの子供として育てている。 しかし、昨年のクリスマスに、サコダ君は、自分は女の子であると宣言したのである。
「2歳から4歳の時によく耳にしたのが、『女の子だったらよかったのに、女の子だったらよかったのに』でした」と父親であるボー・フランクさんは話した。「そして、5歳になった時、私は女の子になったの!」とサコダちゃんは、フラクさんの膝の上に座りながら説明した。「彼女が言ったのです。『パパ、私は女の子です』って」とフランクさんは続けた。
「この時点で、これは本心なのだとわかったのです」と話した。 サコダちゃんが成長するにつれてサインをだしていたものの、最初は両親にとっては、難しい状況だったという。 「私たちは彼女にフットボールを渡しました。彼女はそれを捨てて、人形を取りにいくのです」とフランクさんは話した。「私たちはスパイダーマンや、アイロンマンをあげても、彼女はハロー・キティにいくのです。彼女はいつもそういったものに興味を持って引き寄せられていくので、あまり驚きはしませんでした」。
さほど驚きはしなかったものの、フランクさんは「子供には希望や夢を持つものです。そして、このようなことが起きた時、あらゆる心配事が頭の中に浮かぶのです。彼女は安全だろうか?私たちと一緒にいる時は安全だ。でも、私たちといない時は? みんなにからかわれるんじゃないか? 彼女をいじめるんじゃないか? 彼女を傷つけるのではないか?と思うのです」
今のところ、家族メンバーは、彼らはとても恵まれているという。彼女の兄は、彼女の変化を受け入れているし、友達からの支援も受けており、また学校でも、サコダちゃんが女子トイレを使用することを許可するなど支援を受けている。
しかし、小さな子供にどうやって決断をさせるのだろうか?「これは決断ではないのです」とフランクさんは答えた。「その人本来の姿であり、彼らは自分が一体誰なのかがわかっているのです」フランクさんとルナさんは最近、ラッドフォー高校のチアリーダーのチームを11回連続優勝に導くという結果を残してコーチを降りた。今後は家族のことに専念するという。彼らは、教育省が、性同一性障がいの生徒についての方針について動いていると聞いて喜んでいる。
フランクさんは、ほとんどの人が、セックスとジェンダーの違いをわかっていないと話す。 「性別というのは生物学上自動的に、男性か女性か決められてしまいます」「ジェンダーは、もっと社会的、心理学的、そして社会に影響された感情的性格を指します」と話した。
6歳のサコダちゃんは、自分はトランスジェンダーだと話す。それは一体どういう意味かと尋ねると、「女の子が男の子だと感じ、男の子が女の子と感じること」と答えた。 フランクさんは、オーランドのナイトクラブで49人が犠牲になった銃撃事件をうけて、公の場で話そうと決断した。「オーランドでの事件が物事の全体像を私たちに見せてくれました。
コミュニティは多くのチャレンジに直面しています。私たちのことをシェアすることで、性同一性障がいの子供たちを持つ人たちの手助けになるのではと考えたのです」 それでもまだ彼女が成長するにつれて多くの心配があるが、ファミリーは心構えはできていると述べた。
「とても難しいことでした。でも、彼女がずっと着たがっていたドレスを身につけて、髪につけたがっていたリボンをしてとても幸せそうな姿をみて、不安は全て吹き飛びました」とフランクさんは語った。