日刊サンWEB

過去記事サイト

進化が止まらない東京駅の〝エキナカ〟ショップ

Bynikkansan

9月 16, 2019

デパ地下でしか買えなかった人気店のお土産を求めて、駅で行列ができる時代。エキナカすごい!

 

 日本の玄関口、東京駅。成田エクスプレスの終点でもあり、ハワイから帰国した際や、日本を訪れた外国人旅行者の方も多く利用する創業から105年の歴史を持つマンモススステーションです。JR東日本の発表では2018年度の1日の乗降客数は国内の駅の3位にランクイン。1日平均48万人もの人が行き交います。

 

 

新時代のエキナカ

 ただ、最近の東京駅は列車に乗るためでなく、お買い物しに駅に行きたくなるほど改札口内の「エキナカ」ショップが充実し、進化しています。東京駅内のショッピングエリアの名前は「GRANSTA(グランスタ)」でオープンは2007年。ただ当初は手土産や駅弁が中心だった東京駅地下の商業エリアが拡大し、今ではおしゃれな雑貨や、オーガニックのコスメ、Tシャツや靴下などの小物衣類など通りすがりでも、思わず手に取りたくなるものばかりが売られています。改札口内やホームの中の店と言えば立ち食いそばに、菓子や新聞雑誌を売るキオスク…というのは昔の話。黙っていても、多くの人が集まる「駅」という最高の立地のため、今や床面積あたりの売り上げは都内有名デパ地下を大きくしのぐほどだそう。

 

あの人気店も東京駅構内に

「エキナカ」の発展ぶりは日々実感していたつもりの私ですが、先日は人気急上昇中の東京・白金台の焼き菓子店「PRESS BUTTER SAND(プレスバターサンド)」の直営店が、丸の内南口の改札内にあるのを発見。実は今年の春頃、会社の先輩がわざわざ白金台の本店に買いに行ってくれたものを、お裾分けで頂いたのですが、少し固めでサクサクの2枚のクッキーの間に、キャラメルクリームが挟まったお味が絶品! シルバーを基調にしたクールな外箱もおしゃれで、今一番の話題のお菓子です。そんなお店の看板を、東京駅の改札内で見つけるとは…。「エキナカもここまで来たか!」とちょっとした衝撃を感じました。

 

東京・白金台の人気店「プレスバターサンド」の「エキナカ」の直営店

 

駅で楽しむ新たな出会い

 仕事柄、出張先に手土産を買う機会も多く、今までは事前にデパートに立ち寄り、購入していましたが、今では駅の改札内で買うことも多くなりました。東京のデパートに入るような老舗店が東京駅構内にほぼ必ずあり、それどころか、流行の先を行く先端の店もあるのですから…。以来気を付けて見ていると、プレスバターサンド以外にも次々と話題の人気店がオープンしています。店の前に二重三重の行列ができ「最後尾はこちら」の看板を見かける日もあります。

 

 2020年の五輪開催まで1年を切り、変貌を遂げている東京。次回の日本への帰国の際は、電車の乗り換えで通り過ぎるだけだった駅をじっくり見てみてください。進化を続ける日本の駅で、きっと新たな出会いがあるはずです。

 

 

 


竹下聖(たけしたひじり)

東京生まれ。大学卒業後、東京の某新聞社でスポーツ記者、広告営業として15年間勤務後、2012年〜2014年末まで約3年間ハワイに滞在。帰国後は2016年より、大手町のマスコミ系企業に勤務。趣味はヨガと銭湯巡り。夫と中学生の娘、トイプードルと都内在住。


 

 

 

(日刊サン 2019.09.14)