「全米レポート・カード」として知られる全米学力調査(NAEP)によると、2019年度のハワイ公立学校の4年生の国語と算数の学力(習熟度が標準に達した生徒の割合)は2017年より2%上昇し全米平均に達したが、8年生は依然平均以下であることが分かった。
NAEPは、米国で唯一の全国レベルの学力テストで、無作為に選ばれた4年生と8年生の国語と算数の学力を2年ごとに調査するものである。10月30日発表された2019年の結果によると、4年生は、両方の科目で、2017年と比較して2ポイント上昇した。
ハワイの4年生の国語の読解力は2003年以降、着実に上昇しており、23%から34%に上昇、算数の学力は、2003年の23%から着実に上昇しており、2019年は40%に達した。ちなみに、2019年の全国平均の国語が31%から35%に上昇、算数は41%であった。
州教育局・学力評価課のブライアン・ライター行政官は「州の学力が向上し、全国平均との差が縮まっていることは喜ばしいこと。各校の努力が結果に結びついている」と語った。しかし、ハワイの8年生の国語と算数で合格点を得た生徒の割合は、それぞれ29%、28%で、全米平均の34%にともに届いていない。
多くの教育者・教育関係者は、NAEPおける近年の学力の停滞に懸念を示し、「過去10年間で、学力の高い生徒と低い生徒のギャップが広がっている。これが全体の学力の停滞の原因と考えられる」と警告している。生徒支援サービス部のハイディ・アームストロング副部長は、「ハワイでは、英語が第一言語ではない生徒の学力が急激に向上し、4年生の学力が向上した。これがハワイ全体の学力向上のヒントになる」と語った。
(日刊サン 2019.11.08)