州土地・天然資源局(DLNR)は、ハワイの工芸品と自然美、ハワイ島の沿岸牧草地、モロカイ島の谷、を州遺産保護委員会が指定した2020年度と2021年度の5つの優先保護対象に含める、と発表した。
DLNR森林・野生生物部の遺産保護プログラムは、地域団体や政府機関に助成金を提供し、文化的・歴史的遺跡、農地、固有の生態系、河川域等を購入・保護することを目的としている。
この基金は、州議会が2005年に設立した土地保護基金から拠出され、その財源は不動産譲渡税である。保護対象リストの最初にあるのは、ハワイ島のカウ海岸の1,363エーカーの広さの「カウナマノ」である。
牛の放牧に使われているカウナマノには、伝統的なハワイのトレイルであるアラロアがあり、ペトログリフと絵画が描かれた洞窟、カウの戦国時代に作られた石壁、海岸線のカヌー係留用の岩穴、がある。非営利団体のアラ・カハカイ・トレイル協会が、カウナマノの保護のため、この地域の取得を申請している。
リストの2番目は、モロカイ島のマプレフ渓谷の1,816エーカーの広さのハワイ先住民の神聖な土地、タロ畑、流水域で、モロカイ・ランド・トラストが家畜や侵入種からの保護を目的に購入を計画している。
3番目は、住民のキャンプ・釣り・集会用として利用されているマウイ島ハナの海辺のマカラエの土地、及び、牛の放牧地として使われているハワイ島のキオラカアとマナカアである。マナカアには、ワイカプナを見下ろす崖の真下に漁村がある。
全5つのプロジェクトには現予算の640万ドルが充当されるが、同委員会は、カウアイ島ハレレアの養魚池、オアフ島カイルアのワイカルア・ロコ・イアを含む他の8つの地域の保護のために、2021年度予算の増額を要求している。
(日刊サン 2019.10.26)