ホノルル市議会で、ベッド・アンド・ブレックファスト(B&B)を運営する住宅所有者への新しい固定資産税が検討されている。
市は、8月1日から施行された広範囲のバケーション・レンタル条例に基き、来年10月から最大1,700件の「ホスト型」B&Bの認可を開始する予定である。現在審議中の「テーブル設定」法案と呼ばれる55号法案によると、これらの新規認可のB&Bは、1989年まで認可された約38件のB&Bとともに、新設される「ベッド・アンド・ブレックファスト・ホーム」固定資産税のカテゴリーに分類されることになる。
同法案は10月9日、市議会第一読会で可決され、10月23日の予算委員会で審議される見込みだが、このカテゴリーの税率はまだ決定されていない。
この新カテゴリーは、標準的な住宅カテゴリー(評価額1,000ドルごとに3ドル50セント)とホテル・リゾート・カテゴリー(1,000ドルあたり13ドル90セント)の間のどこかに設定されると見られている。
税率は、毎年6月の市議会にて決定されるのが通例で、可決されれば、7月1日から始まる新税年度から実施される。同法案では、1989年までに認可された770件のトランジエント・バケーション・ユニット(TVU:ホストが同居していない一軒まるごとのレンタル)には、ホテル・リゾート・カテゴリーの税率を課すことになる。
一方、8月1日施行の新条例では、TVUの新規認可はない。
1989年までに認可され、住宅地区で運営されているバケレン物件に対する税率は、住宅Aカテゴリーの税率が適応され、評価額999,999ドルまでが1,000ドルあたり4ドル50セント、それ以上の評価額では1,000ドルあたり10ドル50セントである。
一方、1989年までに認可され、ホテル・リゾート地区で運営されているバケレン物件は、ホテル・リゾート・カテゴリーの税率が適用されている。
市条例では、認可されていない物件の30日未満のレンタル・リースは禁止されている。しかし、Airbnbなどのオンライン・バケレン・プラットフォームの利用が急増し、違法な短期バケレンタルの数が大きく増え、その数は5千〜2万件以上あると見られている。
8月1日に施行された新条例は、違法レンタルの取り締まり強化が目的で、オンラインを含む違法レンタルの宣伝を禁止している。また、新規認可の対象を住宅所有者が同居している個人が運営するB&Bだけに限定している。
初期登録料は1千ドル、年間更新料2千ドル、騒音・迷惑行為の苦情があった場合は更新が拒否される場合がある、となっている。さらに、市内の8つの地域のうち7つで、住宅数の最大0.5%までをB&Bとして認可するが、ノースショア・サステイナビル地域でのB&Bは禁止されている。
(日刊サン 2019.10.26)