カカアコの開発を監督する州機関のハワイ地域開発公社(HCDA)の理事会は10月2日、ワードビレッジの高級コンドミニアム・タワー「ビクトリア・プレイス」(350戸)の建設許可を満場一致で承認するとともに、同タワー完成前に隣接するビクトリア・ウォード・パークを完成させることを付帯条件とした。
同タワーはワードビレッジの7番目のタワーで、建設予算は3億7,400万ドル、ユニットの平均売出価格は100万ドルを超え、建設は来年後半に開始され完成には約2年かかる予定である。 ハワード・ヒューズ社は、60エーカーのワードビレッジの敷地に、約4,500戸を持つ15棟のタワーと1百平方フィートの小売施設の建設を計画。すでに4棟が完成し、現在「アアリイ」と「コウラ」の2棟が建設中。
基本計画では、3エーカーの中央公共広場であるビクトリア・ワード・パークには歩道、木陰、椅子、噴水など住民や市民のための憩いのスペースが設備されることになっている。
HCDAは、この広場の約1エーカーの部分は、建設認可申請書の中で示された(歩道や多くの木々が描かれている)デザインと同じものでなくてはならない、とし、さらに2017年初め、現在建設中のアアリイ建設認可の条件として、アアリイが完成するまでに広場の大半を完成させることを要求した。
しかし、この広場は現在、芝生程度のもので、到底公園と呼べるものではなく、10月2日のHCDAの公聴会では、新規のタワーの建設認可を認める前に、この公園を100%完成すべきであるとの指摘が多く出された。
その結果、HCDAは、ビクトリア・プレイスの認可条件に、「同タワー完成までに中央広場を完成させる」との付帯条件を付けることになった。 また、HCDAは45フィートを超える高層タワーの建設認可の条件として、総戸数の20%をアフォーダブル住宅にすることを要求しているが今回、アウアヒ通りの山側を歩行者用に整備し、ビクトリア・プレイス以降のタワーの建設認可申請の前に108戸のアフォーダブル住宅の建設を開始することを付帯条件とした。
ヒューズ社はすでに、ビクトリア・プレイス建設認可の条件として求められている70戸のアフォーダブル住宅の内48戸を、ワード通りに今年初めオープンしたケ・キロハナ(425戸)に建設済。さらに108戸のアフォーダブル住宅の建設を義務付けられているが、その内22戸をビクトリア・プレイスに、86戸をコウラに建設する予定である。
(日刊サン 2019.10.12)