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ハワイの電子タバコ吸引(ベイピング)による重度の肺損傷は805件に達している。州衛生局は9月末、入院したハワイ島の若者の重度の呼吸器疾患(ハワイでの最初の症例)は電子タバコの喫煙が原因であると発表した。
米国疾病管理予防センターによると、全米の10州で、ベイピングによる12人以上の死者(この2年間で倍増)が確認されている。 衛生局の統計によると、ハワイの高校生電子タバコの喫煙率は25.5%で、全米で第2位、全米平均の2倍になっている。
同局は、ベイピングを行う若者の数が急増するものと予想している。 米国食品医薬品局(FDA)によってまだ承認されていない電子タバコは、ニコチン、マリファナ、フレーバーの付いた化学物質、毒素を含む液体を加熱して吸引する。
問題は、子供たちはこれらが危険であることを認識せず、そのフレーバーに誘われて吸引し、常習性を持ってしまうことである。また、学校やオンラインの友人から簡単に入手でき、簡単に隠すことができる。
ポッドとして最も人気のあるカートリッジには、香料入りのニコチン、またはマリファナの向精神成分のカンナビノイド(CBD)またはテトラヒドロカンナビノール(THC)を含むオイルが注入されている。ニコチンの量は多く、中毒性があり、長期的に脳に害を与える恐れがある。
州司法長官事務所によると、ハワイでは過去1年間に約660の電子タバコ販売店が登録されたという。州法では、21歳未満の人のベイプ製品の購入は禁止されいてるので、21歳以上の親や友人が買って、子供に与えていることになる。
2017年に始まったハワイ公衆衛生研究所の「808 No Vape」キャンペーンのコーディネーターのケビン・ラミレズ氏は、「麻薬やたばこよりもベイピングのほうがいいと考えている親が多く、小学生のベイピングも多くなっている」と警告している。
「ベイプ・ジュース」と呼ばれるカートリッジに封入されている化学物質は、FDAが食用としては承認しているが、吸引用に使用される場合は安全ではなく、「大きな抜け穴」になっている。「これらの化学物質の一部は本当に有毒で、肺損傷、その他の肺疾患を起こす」とラミレズ氏は述べた。
連邦保健当局によると、全米のティーンエイジャーの間でベイピングの人気は急上昇しており、8年生の11人に1人が、10年生の5人に1人が、高校生の4人に1人が電子タバコを吸引しているという。
(日刊サン 2019.10.12)