日刊サンWEB

過去記事サイト

ベーブルース以来の二刀流!全米大注目の大谷選手

Bynikkansan

4月 21, 2018

ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が日本のメディアのみならず、アメリカのスポーツメディアでも大注目を浴びています。春季キャンプ中は目を見張るような数字を出していなかったため、二刀流には懐疑的で「開幕はマイナーで迎えた方が賢明」という論調も見られました。ところが、開幕2週目でその論調が一転。ここまでの大谷選手の活躍ぶりを振り返ります。

 

 

敵地で迎えたメジャーデビュー戦

大谷選手は3月29日、敵地オークランドで開催されたアスレチックス戦の8番・指名打者でスタメン入り。まず打者としてメジャーデビューを果たしました。メジャーリーガーとしての初打席で初球をライトへ運び、記念すべき初安打達成。そのボールは日本から応援に駆け付けていた両親へプレゼントしたようです。

 

この日は5打数1安打の打率2割で終え、まずまずのスタートを切りました。 30日と31日のアスレチックス戦は出番なし。4連戦最終日となった4月1日のアスレチックス戦では、いよいよ先発投手としてデビュー。序盤は緊張のあまりか、外角低めに決まるべきスライダーが高く浮き、2回一死、走者一、二塁でマット・チャップマンに3ランを浴びます。

 

1点のリードを奪われ、ここから崩れるかと思いきや、落ち着きを取り戻し、後続の2打者はいずれも内野ゴロに仕留めて追加失点を防ぎました。 3回以降は被安打ゼロで、4回に1四球を与えたのみ。5回には味方打線のマイク・トラウトの適時左二塁打とジャスティン・アップトンの犠牲フライでエンゼルスが2点を追加し、4-3へと逆転。6回まで投げ終えた大谷選手は勝ち投手の権利を手にして降板しましたが、チームはそのまま逃げ切り、初登板で初白星を手にしました。

 

 

本拠地で3試合連続本塁打

敵地での4連戦が終わると、本拠地アナハイムへ移動。2016年にア・リーグで優勝したクリーブランド・インディアンスとの3連戦を迎えました。大谷選手は先発登板から2日目となる3日の第2戦に8番・指名打者として出場。この日は、相手先発の右腕トムリンが乱調で、先頭打者こそ打ち取ったものの、2番トラウトから4連打を浴び、エンゼルスが3点を先制。

 

その後、2死満塁のチャンスで大谷選手の打順が回ってきました。 ここで満塁ホームランを打ったら・・・?とほのかな期待もありましたが、大谷選手の打席中にトムリンの暴投でまず三塁走者が本塁生還。

 

このあと、2ボール2ストライクへと追い込まれた6球目。インコース低めに入ったカーブをすくい上げ、センター後方スタンドへ飛び込む2ランホームラン。打者出場2試合目でメジャー初本塁打を記録しました。

 

その翌日。インディアンスとの3連戦最終日も、8番・指名打者でスタメン入り。相手先発は昨季通算2度目のサイヤング賞を受賞した、技巧派右腕コーリー・クルーバーです。2点を追っていた5回裏、2死一塁で打席に入った大谷選手は、初球からカットボールが2回続いた後の3球目、92マイルの直球にバットを振り、2試合連続のホームラン。

 

1日の休みを挟み、6日のアスレチックス戦でも3試合連続となるホームランを放ち、本拠地アナハイムのファンを大いに沸かせました。 それから2日後の8日。1週間前に対決したばかりのアスレチックス打線を相手に、2回目の先発登板日を迎えました。この日は立ち上がりから決め球のスプリットで面白いように打者の空振りを誘い、なんと6回終了時点で被安打なし、与四球なしの完全試合ペース。

 

惜しいことに7回一死からマーカス・セミアンに左前打を許すと、球場では大きなため息がもれました。この直後にはこの試合の初四球も与え、1死一、二塁のピンチを招きますが、後続の2打者を投ゴロと空振り三振に打ち取り、無失点に抑えました。 この週は3本塁打にあわや完全試合達成の大活躍ぶり。文句なしのア・リーグの週間MVPに選ばれました。

 

二刀流成功に懐疑的な記事を書いていた米メディアの記者たちも謝罪記事を掲載するなど、キャンプ中とは打って変わった大谷選手の活躍ぶりに舌を巻くばかりでした。 右手のマメで来週の登板はどうなる? しかし、3度目の登板となった17日のレッドソックス戦では、初回から強力打線につかまってしまいます。

 

先頭打者のムーキー・ベッツは真ん中低めに入った97マイルの直球を左中間へ運び、レッドソックスが先制。2回には1死からの安打、四球、安打、四球、犠牲フライで2失点。この日は8日のアスレチックス戦では面白いように空振りさせたスプリットがストライクゾーンを大きく外れ、空振りを誘えず、ボール先行のカウントに。ストライクを取るために投げざるを得なくなった直球を狙われ、4安打3失点。わずか2回を投げただけですが、66球を費やし、交代を告げられました。

 

その後で発覚したのは、投げ腕の右手中指にできたマメ。どおりで制球に苦しんだわけです。日本ハム時代にもマメが戦線離脱を強いられた経験があるようですが、18日現在、マイク・ソーシア監督は24日に予定された次回登板日にはマウンドに上がれるととしています。マメが悪化しないよう、2回で降板させたことで、次回登板を見送らずにすめばいいのですが、ちょっと心配です。