新学年が始まるにあたって
はじめまして、英才キッズアカデミーのメアリーです。
8月になると楽しかった夏休みも終わり新学年が始まります。スクールバスも少なく公共交通機関もバスしかないハワイは、メインの通学手段が車での送り迎えとなり、親も大変ですね。日本、アメリカ本土、イギリス、そしてオーストラリアで教育を受けてきましたが、ここまで親の手を借りないと学校生活が送れないのはハワイだけのように思います。
上の子が小学1年生の時は日本に住んでいましたが、まだ6歳の息子は一人でバスに乗り市内の小学校まで通っていました。今考えると夢みたいな話ですね。 そんな長男も今では車なしでは通えない学校に在籍。お互い忙しいので、車で過ごすひとときが私たち親子の大切なコミュニケーションの時間になっています。
でも10代半ばの多感な息子相手に会話が弾む日もあれば、全く続かない日も。ティーンエージャーがいるご家庭にはよくあるケースではないでしょうか。 教育者とはいえど、自分の子育てとなるとズッコケまくりのメアリー。教え子にはうまくいく指導も我が子には通用しない場合があり、何がいけないんだろうと落ち込む日もあります。
改めて、どんな教育法も「思春期」には敵わないんだな、と実感する瞬間です。私自身、高校の頃はとにかく自分のことで頭がいっぱいで、なんとも生意気な態度で毎日を過ごしていました。あの時のバチが当たったか・・・なんて今ごろ呟いていますが、それとは別に、とてもいい教育方針の元で育てられたことに感謝しています。
『私は学校に教育の邪魔をさせないようにしてきた』と、マーク・トウェインの言葉にあるように、教育者であった両親は学歴だけでなく、育歴(どう生きるのか)も大切だと教えてくれました。
学生である限り、優秀な成績を収めることは立派なことですが、学業における成功だけに気を取られていては人として学ばなければいけないことに気づくことができません。学生である前に人である、という大切な倫理です。 学校以外の世界で起きていることをきちんと情報収拾をし、広い社会の一員だという意識を育てることは不可欠です。
グローバルに活躍するには学力だけでなく、おもしろいアイデア、ユーモア、そして社交マナーも必要。様々なクオリティーを培うために、家事の手伝いや地域社会でのボランティア、創造遊びや、お金稼ぎのプロジェクトなど、一生懸命やらせてみるのもいいでしょう。
これらのことに興味を持たせるには年齢によって指導法や声かけの内容が異なりますが、将来に対するワクワク感を培い、人としての基礎づくりに徹することが基本です。基礎の中には学ぶことに対する熱心さも含まれているので、決して学生としての本義が失われるわけではありません。
学校で学ぶことも家庭や社会で学ぶことも、きっと様々な形で人生を豊かにしてくれるでしょう。 「人生失敗したくないから勉強をする」ではなく、「将来やってみたいことがあるから勉強をがんばる!」となってくれるのが一番の理想ですね。
教育スペシャリスト メアリー先生 No.1
(日刊サン 2019.08.09)
メアリー
教育現場に24年携わるハワイ在住の教育スペシャリスト。カカアコにて英才キッズアカデミーを運営。人間能力開発研究所の創立者であるドーマン博士に直々教わったテクニックと独自の研究を合わせ、「IQ(頭脳)とEQ(人間性)をバランスよく育てる教育法」を開発。こどもLLCなど、子どもが社会に出るのを楽しみにするようなレッスンが人気。また、ストレスのない受験対策や子育ての細かい指導法は信頼が厚い。
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