30メートル望遠鏡(TMT)に反対するマウナケアのデモ参加者の数は7月19日には1千200人にまで膨れ上がった。
しかし、イゲ知事は、これ以上の「状況悪化」を回避するデモ鎮圧のための州兵の追加動員は行わない、と述べた。 イゲ知事はまた、マウナケアでのデモ隊への催涙ガス使用を考えたことはなく、州民の安全確保が第一である、と述べた。
州土地・天然資源局(DLNR)は7月19日朝と午後に記者会見を開き、「デモ参加者が抗議している『過剰な武力行使』を承認したことはない」と強く否定した。 その間、マウナケアのデモ参加者の勢いは増し続けており、取り締る保安官・警察官の勢いを凌いでいる。
間に合わせの舞台とサウンド・システムが設置され、抗議活動の参加者は、フラを踊り、何時間も歌を歌い、ある者は折りたたみ椅子、岩石、路上に座り、ある者は強い太陽の日差しを避けるため日傘をさしていた。
活動家たちはデモ参加者に食べ物を配り、約20のハワイ州旗が逆さまに掲げられ強い風になびいていた。 活動家たちは、ネイティブ・ハワイアンが神聖だとするマウナケア山頂の土地に建設される予定のTMTの建設(14億ドルのプロジェクト)に反対し、建設のための重機の搬入を阻止している。
同山頂は、世界の天文学にとっては最良の場所とされており、現在13の望遠鏡が設置されている。 州は建設機械搬入を援助するため、保安官とハワイ・マウイ・ホノルルの各警察本部の警察官を派遣した。80名の州兵も動員された。
7月19日時点の抗議活動は落ち着いているが、イゲ知事は、「デモ参加者用のトイレがなく、ゴミ収集施設もなく、環境への悪影響が懸念される」と語った。
また、同知事は、「ダニエル・K・イノウエ・ハイウェイを横切るデモ参加者がおり、事故の危険性がある。また、プウ・フルフルの避難所での薬物とアルコール使用に関する報告があり、抗議活動の指導者は秩序維持ができていない」とも述べた。
また、デモ参加者のキャンプを撤去する計画はないが、継続している「危険な状況」に対処するため、7月17日に署名した非常事態宣言はいまだ有効である、と付言した。 マ
ウナ・ケア・キアイの指導者は、イゲ知事は、プウ・フルフル避難所の状況について虚偽の報告をしたと非難し、デモ参加者は平和的に行動しており、いかなる破壊活動もしていない、と主張した。
「7月19日の段階で、取り締る側の動きはほとんどない。ダニエル・K・イノウエ・ハイウェイでは、歩行者や車の交通を安全に管理するために1日24時間横断を監視する監視員が置かれ、同ハイウェイは安全である。7月19日には携帯トイレが到着し、ゴミも毎日取り除かれ搬出されている。また、避難所では薬物・アルコールに関する厳しい規定を設けており、問題はない」と強く反論した。
(日刊サン 2019.07.27)