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ハワイ不動産ニュース: 5月のオアフ島の住宅価格は下落

今年のオアフの住宅価格は、微減、微増を繰り返し、5月は下落した。全体的には、昨年の水準で推移しており、1〜5月は昨年より若干低いレベルになっている。 ホノルル不動産業者協会は6月6日、5月の中古一戸建て住宅の中間価格が、昨年同月比1%減少し77万ドルとなったと発表した。また、コンドミニアムの中間価格は、昨年同月の43万ドルから2.97%下がり、41万7500ドルとなった。 1〜5月の一戸建て住宅の中間価格は、前年同期の77万5500ドルから0.1%下がり77万ドルとなり、コンドミニアムは42万5千ドルから2.4%減少し41万5千ドルになった。

 

これにより、オアフ島で過去7年間連続上昇してきた中間価格は、2019年に途切れることになる可能性がある。しかし、ハワイ大学経済研究機関は4月下旬に、今年のオアフ島の住宅の中間価格は2%~3%上昇するとの予測を発表している。 不動産の専門家は、「市場は健全に平静化している。本当の買手市場ではないが、過去数年間のような売手市場ではなくなっている」と述べている。住宅価格の上昇を抑えている1つの要因は、販売戸数の減少である。5月の一戸建て住宅の販売戸数は、前年同月の332から3.6%減少し320になり、コンドミニアムは、前年同月の495から5.1%増加し520となった。

 

一方、1〜5月の一戸建て住宅の販売戸数は1.9%減で、コンドミニアムは前年同期比7.7%減であった。販売戸数減少に加えて、在庫数が多くなっているため、売主間の競争が激しくなり、価格の引き上げが難しくなっている。 5月のオアフ島の一戸建て住宅の上市件数は1,576戸で、2011年以来最高の件数となり、2018年5月の1,278件から大きく上昇した。 5月のコンドミニアムの上市件数は、4月の2,404から減少したが、2009年以来2番目に高いレベルにあり、2018年5月の1,978より大きく増えている。

 

住宅販売に影響を与えるもう1つの要因は、住宅ローン金利である。住宅ローン会社のフレディー・マック社によると、30年固定住宅ローン金利は5月末に4%を切り、現在は3.82%まで下がり、2017年9月以来最低のレートになったとのこと。この金利低下が、夏の繁忙期の販売戸数の引き上げにつながると、ホノルル不動産業者協会会長のジェニー・ブレイディ氏は期待している。 ホノルル不動産業者協会の報告書には、開発業者の新規物件は含まれていない。また、中間価格とは、販売された物件を値段の高いほうから低い方に並べ、その中間点の物件の価格を指す。

 

 

(日刊サン 2019.06.18)