コナ国際空港内にある数十年前にチャレンジャー号爆発事故で命を落としたハワイ生まれの日系宇宙飛行士を称えたスペースセンターが来年閉鎖する。
「宇宙飛行士エリソン・S・オニズカ・スペースセンター」は、来年3月いっぱいで30年の歴史に幕を閉じる。
「残すところあと数ヶ月ですが、可能であれば是非訪れてみてください」と、この非営利施設のディレクターの一人、リック・アスバッチ氏。
「もしコミュニティーのどこかに、これらの展示品を飾ることができれば、そんな素晴らしいことはありません。倉庫に保管されたり、処分されてしまうよりはずっといいでしょう」と語る。
スペースセンターは、7千万ドルをかけてコナ国際空港の新たなゲートウエイへと改装される。 交通省は、通りの向かい側にセンター用の新しいビルを建設することを提案した。しかし、候補の4箇所を考慮した上で、スペースセンターの代表団は、どれも今までの場所より広く、さらなる費用がかかり運営が継続できなくなるという結論に至った。現在の施設の広さは2,500平方フィートだった。
エリソン宇宙飛行士の兄弟であるクラウド・オニズカ氏は、毎年8,000人の生徒を含めた22,000人もの人々がセンターを訪れていると話す。 キュレーターのナンシー・タシマ氏は「私のたった一つの願いは、エリソンと他のチャレンジャー号のクルーメンバーを通して、若い世代を教育し、感化し続けることでした」と語っている。
センターには、スペースシャトルの使命、月着陸船の展示、国際宇宙ステーションの中から宇宙の様子を映したビデオやオニズカ氏の思い出の品などが展示されている。
センターは、7人の宇宙飛行士が命を落としたチャレンジャー号の事故から30周年目にあたる来年1月28日にはまだ開館している。
「エリソンが本当にやりたかったことは、彼の知識と夢を分かち合うことでした」とオニズカ氏。
「おそらくセンターは長年にわたって彼の夢を実行してきました。しかし、物事は変わり、時代はセンター閉鎖の方向へと動いています」。