ハワイ州観光局が4月25日発表した速報値によると、3月のハワイへの訪問者数は前年比4%増の93万9064人だった。地域別にみると、米国東部、米国西部、カナダからは増加し、日本からは横ばいで、クルーズ船と「その他」カテゴリーの訪問者数は減少した。
3月の訪問者支出は、すべての地域・カテゴリーで横ばいもしくは減少し、全体で2%以上減少し15億ドルとなった。1旅行当たりの訪問者支出は前年同月比6%減少し1千604ドルとなった。
第一四半期の数字は、3月単月の数字の傾向と同じで、クルーズ船と「その他」カテゴリーを除くすべての地域からの訪問者数は3%近く増加し250万人を超えたが、支出は前年同期比2%以上減少し45億ドル強であった。第1四半期のハワイ旅行の一人当たりの平均費用は1千777ドルで、約5%減少した。
島々の数字は、3月と第1四半期の傾向は同じだが、支出と訪問者数の動きにはばらつきがある。オアフ島では、支出と訪問者数はともに増加した。マウイ島では支出が減少し、訪問者数は増加した。カウアイ島とハワイ島では、支出と到着者数ともに減少した。
航空機座席数は3月には約2%増え約120万席に、第1四半期では約1%増え330万席になった。 昨年の数字は歴史的最高値であったため、今年の前年比の数字は見劣りがするのは避けられないが、もう一つの課題は、ホテルの利用頻度が落ち、バケーション・レンタルの利用が増えていることである。しかし、バケレンにおける訪問者支出は低い。
ハワイのビジター産業、特にホテルは、少なくとも6月まで軟調であろうと予測されているが、10日間連続祝祭日の日本の「スーパー・ゴールデン・ウィーク」は、オアフ島とハワイ島の数字を底上げすると期待されている。 複数の専門家は、「誰もが1千万人の訪問者数を目安にしているが、重要なのは、訪問者数を増やすことではなく、高額を支出しフル・サービスのホテルを利用する訪問者に来てもらうことだ」と指摘している。
(日刊サン 2019.05.04)