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公立高校の卒業生が大学進学で優位

Bynikkansan

4月 13, 2019

4月3日に発表された「大学とキャリアへの準備状況報告書」によると、ハワイの公立学校を留年・退学せずに優秀な成績で卒業する学生の数は増加しているが、大学進学率は55%と横ばいのままである。

 

一方、大学に進学する学生は、大学の学業レベルに合わせた準備をしており、補習の必要性が減少している。 2018年卒業の学生の28%が学業優秀証書を獲得しており、前年の18%から大幅に増加した。 ハワイの公立学校の留年・退学なしの卒業率は引き続き上昇しており、2018年のクラスでは州全体で84%に達し、2015年の82%、2016年および2017年の83%から上昇した。

 

高校在学中に大学の単位を取得できる二重単位クラスの人気が近年急増しており、2018年卒業生の18%が、卒業前に大学の単位を取得している。2015年は10%であった。 また、公立学校からハワイ大学に入学する学生の方が、大学レベルの勉学に適合するように準備しており、補習を必要としないことが報告されている。「大学レベル以下」の英語のコースを取った大学新入生の割合は、3年前の25%から2018年には12%に低下した。数学の補習を余儀なくされた新入生の割合も、28%から19%に低下した。

 

昨年秋に大学に入学した高校卒業生の数は前年の6,012人から6,236人に増加したが、大学に進学する高校卒業生の割合は過去3年間55%のままである。 一般的に、好景気の時は、大学進学率が上がらず、一部の学生はまず働いて金を貯めてから大学に入学しようとする傾向が強い。

 

ハワイ大学と教育局は、ハワイP-20を通じて、高校から大学へ進学率を上げるため10年間様々な施策を実行してきた。 例えば、高校での大学コースの取得ができる二重単位制度、全米共通学力テストの州レベルでの成績と高校での成績に基づきハワイ大学への入学を許可する制度、等の改革である。 同報告書によると、一部の高校では大学進学率やその他の指標が劇的に改善している。例えば、大学への進学を生徒に勧めているハワイ島のワイアケア高校では、2018年の卒業生の68%が大学へ進学し、2016年の56%から大きく増加した。2018年の優等生は、全体の39%を占め、前年の16%から大きく増えた。

(日刊サン 2019.04.13)