京やホテル&リゾートは、プリンセス・カイウラニ・ホテルを取り壊し、全室ホテルのタワーを建設する。
ワイキキ近隣組合は2月12日夜、全会一致で京やの計画を承認した。同案は、現在プリンセス・カイウラニ・ホテルが建つ4.1エーカーの敷地に約1,009室を持つ33階建てタワーを開発するものである。1950年代に建てられたホテルタワー、商業ビル、駐車場、その他建造物は、すべて取り壊される。計画によると、小売、飲食、会合スペースが入る付属の6階建てのポディウムが建設され、インフィニティプール、流れるプール、ジム、プールバーを備えたレクリエーションデッキも作られる。
かつてカイウラニ妃の所有していた地所「アイナホウ」があった場所に建てられた同ホテルの歴史を引き継ぐため、噴水のある中庭、庭園、長年使われてきた図書館は、残される予定。また、695台収容の駐車場、バス乗り場、地下の荷下ろしゾーンも建設される。京やの不動産開発部長マイケル・タカヤマ氏は、この新しい計画は「地域社会のニーズ、ハワイの観光産業、そして京屋の企業価値と企業哲学」により適したものであると語った。新しいデザインはオープン・スペースを大幅に拡大し、景観を大きく改善するものとなる。
ホノルル市は1月、京やは新たな環境影響報告書を作成する必要はないと判断した。京やは3月に、現在のプロジェクト許可の一部変更願いを市に提出する予定である。全て計画通りに進めば、2022年半ばに取壊と建設が開始され、完成は2025年の予定。
京やがアメリカで最初に買収したプリンセス・カイウラニ・ホテルは、その所有権の変更問題、土地利用法をめぐる裁判、さらに最近では長期のストライキ、等の影響で、その将来計画が約10年間手付かずの状態になっていた。市は2010年、京やに対し、プリンセス・カイウラニ・ホテルのアイナハウ・タワーの再開発と新しいタワー(ホテル・コンド・コンドテル)の建設を認可するワイキキ特別区認可証を発行している。
また、ワイキキの海岸線に建つモアナ・サーフライダーの8階建てのウイングを26階建てのホテル・コンドタワーに建て替える計画も承認した。2014年には、タカマサ・オサノ氏がサーベラス・キャピタル・マネジメント社から京やの経営権を取り戻し、建築許可証の期限を2019年8月まで延長するように市に要請した。
フルサービスのホテルを長期的な観点から運営することがオサノ・ファミリーの願いで、今回のプロジェクトはこれに沿ったものである、と京やの財務マネージャーのヤスヒコ・イシカワ氏は述べた。
(日刊サン 2019.02.23)