日刊サンWEB

過去記事サイト

ハワイ不動産ニュース:低層アフォーダブル賃貸住宅計画、家賃は1-3BRで$1K~$2K

小規模集合住宅区域の物件所有者にインセンティブを提供し、低層の賃貸住宅ビルの建設を推進する計画が2月6日、カーク・コールドウェル市長、キンバリー・パイン市議会議長、住宅開発業者のマーシャル・ハング氏によって発表された。

容積率の増加、税控除、手数料免除、エレベーターや駐車場設置要件の免除等を認め、物件所有者にアフォーダブル賃貸住宅の建設を促し、オアフ島の住宅不足の解消を狙ったものである。これらのインセンティブと引き換えに、不動産所有者は、建物の耐用年数の間、総戸数の80パーセントのユニットを、その地域の中間年収以下の家庭に賃貸することが求められる。米国住宅都市開発公社の定義によると、オアフ島の4人家族の2018年の中間年収は11万6千6百ドルである。1~3ベッドルームの月額家賃は1千ドル~2千ドルとなる。アフォーダブル住宅以外の20パーセントのユニットは、不動産所有者の親類だけに限られる。

この5年間のパイロット・プログラムが成功すれば、その計画は無期限に延長できる、とコールドウェル市長は述べた。専門家たちは、オアフ島全体の需要を満たすには、推定2万5千戸の住宅が必要だと考えている。同市長によると、この計画の目標は、建築コストを1平方フィートあたり225ドルの「マジック・ナンバー」以下に抑えることである。また、この提案の副次的な効果は、モンスターハウスと呼ばれる大規住宅を、インフラや環境を破壊している住宅地から締め出すことが期待されることである。

 

このプログラムは、集合住宅(アパートメント)区域または商業混合用途区域の2万平方フィート以下の物件に限定される。市当局は、このプログラムが毎年10から12のプロジェクトを生み出し、毎年500戸を提供すると期待している。

 

このプログラムにおける重要なインセンティブは下記:
〇対象不動産の固定資産税を10年間免除、下水道接続料と計画審査・建設許可取得・公園確保の費用の免除。
〇容積率を最大400%。
〇高層階で一般用サービスが提供されていない場合、建物はエレベーターなしで6階の高さまで建設可能。
〇建蔽率最大80%。
〇ローディング・ゾーンのストールが一つ設置されていれば、路外駐車の規制を免除。
〇セットバック規制を、建物の前面の場合は10フィート、横面および後面の場合は5フィートまで低減。
〇市当局は、企画・認可証発行局に、認可申請審査を申請受領から90日以内に処理するように要請する。

提案は2月4日の週にホノルル計画委員会に送られた。委員会は提案を検討し、一般からの意見を聴取し、その勧告を市議会に提出する。

 

(日刊サン 2019.02.16)