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ハワイ経済ニュース:ハワイの観光業は2017年を上回るペース

ストライキ、洪水、火山噴火、自然災害にもかかわらず、2018年のハワイの観光業は2017年のペースを上回っている。

 

ハワイ州観光局は、10月の訪問者数が前年比4.4%増の770,359人となったと発表した。1〜10月の訪問者数は、昨年の記録的なペースに比べて6.3%増の830万近くになった。 1〜12月の数字は、今年初めに多くの関係者が予想していた1000万人には届かないが、2017年の940万人を大きく上回るであろうと予想している。 10月の訪問者数は引き続き堅調であったが、支出は0.7%減の13億1000万ドルだった。 到着客数、訪問日数、飛行機の座席数は、8月に発表された州ビジネス・経済開発・観光業局(DBEDT)の第3四半期予想と同じレベルである。しかし、支出額がDBEDTの予測を下回った。DBEDTは、年末までの訪問客数が6%以上増加して996万人になり、支出は9%以上増加して約185億ドルになると予測していた。 1〜10月の訪問者支出は9%増の149.3億ドルとなり、太平洋航路の航空席数は、9%近く増加し1,100万席以上になった。

 

ハワイ州の観光業の好調さは、4月のカウアイ島の洪水から躓き始めた。この洪水では、24時間に50インチ近い降雨があり、ハエナとワイニハの交通はいまだ遮断されたままである。一方、島の観光は元の状態に戻ってきている。 キラウエアの噴火は続き、ハリケーン・レーンと熱帯性低気圧オリビアは予測ほど強烈ではなかったが飛行機のキャンセルを引き起こし、9月のハワイ島の観光業に悪影響を与えた。ハワイ島の観光は元に戻っては来ているが、10月の訪問客数と支出は前年比マイナスである。

 

10月8日に始まった労働組合ユナイト・ヒア・ローカル5のマリオット系の5つのホテルでのストは、51日間続いた。4つのワイキキのホテルが加わっていたため、オアフ島の観光業は影響を受けた。10月のオアフ島の訪問者数は増加したが、支出は減少した。 このスト(シェラトン・マウイを含む)は、8月のラハイナの山火事、ハリケーン・レーンによる大雨と洪水、熱帯低気圧オリビアの洪水や地すべり、の影響を受けたマウイ島にも影響を与えた。しかし、マウイ島は、カウアイ島と同じように、10月の訪問者数と支出は伸びた。

 

コンサルタントのヴィエイラ氏は、ストライキやその他の課題が今年遅くになってやっと解決されたが、予約数の減少傾向は2019年の第1四半期まで続くであろう、と述べた。「業績は2017年を超えるであろう。しかし、最近の3〜4カ月に起こったことが、将来の業績をどう左右するかが懸念される」と語った。

(日刊サン 2018.12.07)