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在ホノルル日本国総領事館主催 天皇誕生日祝賀レセプション開催

Bynikkansan

12月 6, 2018

総領事公邸入り口には皇太子時代にハワイを訪れた天皇陛下の写真などが展示された

 

 

 

 

天皇誕生日及び在位29周年祝賀レセプションが、11月28日、在ホノルル日本国総領事公邸で開催された。12月23日に85歳を迎えられる天皇陛下は、来年4月に退位される予定。平成最後となる今年のレセプションには、デービッド・イゲハワイ州知事、フィリップ・デービットソン米太平洋軍司令官を始め、ハワイ州政府、米軍、警察、日米協会、メディアなど、各分野から関係者約500人が参加した。  

 

 

 

 

 

左から伊藤康一総領事、デービッド・イゲハワイ州知事、フィリップ・デービットソン米太平洋軍司令官
『君が代』を斉唱する山村尚正さん

ハワイ日系人連合協会からは、北海道、山形、山梨、広島、山口、愛媛、福岡、佐賀、宮崎、鹿児島、沖縄の11県人会が参加。会場となった公邸の中庭には各県のブースが設置され、特産品の試食や伝統工芸品の展示、観光スポットなどのPRを行なった。日系企業の広報としてHISやJALなどの旅行関連業者がPRを行った他、伊藤園や霧島酒造など飲食業者もブースを設置。日本酒や焼酎、寿司、和菓子などが振舞われ、会場の祝賀ムードに華を添えた。  プログラムの冒頭では、日米両国の国歌とハワイ州歌が斉唱された。ロイヤル・ハワイアン・バンドが伴奏を担当し、ホノルル妙法寺住職で声楽家の山村尚正さんが『君が代』を、アメリカ空軍二等軍曹のレイチェル・ウィルソンさんがアメリカ国歌『星条旗』を、歌手のカレン・ケアウェハワイさんがハワイ州歌『ハワイ・ポノイ』を歌った。続いて、伊藤康一総領事、イゲハワイ州知事、デービットソン米太平洋軍司令官が会場の正面に設置されたステージ上で開会の挨拶と祝辞を述べた。 伊藤総領事は、天皇陛下が皇太子時代の1953年から計5回来布されるなど長きにわたりハワイ州と日本の関係を重んじられていることや、秋篠宮ご夫妻が今年6月にオアフ島を訪問され、ハワイ日系移民150周年記念式典や海外日系人大会に臨席されたことなどに言及。日系人が多く、日本からの観光客も多いハワイ州は日本とユニークで良好な関係を築いていると述べ「天皇皇后両陛下、秋篠宮ご不在がハワイをご訪問されたことで、日米両国、ハワイ州と日本の友好親善関係がさらに深まった」と語った。  

 

日本文化継承に貢献した16人と2団体が表彰された

 

イゲハワイ州知事は「天皇誕生日記念レセプションで祝意を表することを光栄に思う」と述べるとともに、ハワイ州と日本の強固で特殊な関係について「ハワイの日系人の歴史が150年に及ぶことに加え、長年多くの観光客が日本から訪れている」と語った。また、全日空が来年春からハワイと東京を結ぶ路線に世界最大のエアバスA380型機3機を投入することについて「全日空がこのプロジェクトに約14億ドルを投資し、ハワイと日本を結ぶ航路をより一層快適なものとするサービス提供を開始することを嬉しく思う」と述べた。デービットソン米太平洋軍司令官は、天皇陛下への祝意を示すと共に「今後とも米太平洋軍と日本の自衛隊が相互協力を行うことで、日米両国の友好親善と協力関係がさらに強固なものになることを願っている」と述べた。その後、ハワイの日本文化や日系移民史の継承に貢献した人と団体に、伊藤総領事から表彰状が贈られた。表彰されたのは、ハワイ日米協会事務局長のレイナ・カネコさん、和太鼓奏者のケニー・エンドウさんを始めとした計16人と、モイリイリ日本人墓地美化プロジェクト、二世ベテランズ・レガシーの2団体。続いて、ハワイ日系移民150周年事業の一環として行われる「2019ホノルル歌舞伎」代表の鳥羽屋三右衛門さんが歌舞伎長唄を披露した。レセプションに参加したハワイ州政府関係者の50代の男性は「日系移民史150周年という記念すべき年に天皇誕生日祝賀会に出席できたことを光栄に思います。今後、ハワイ州と日本の友好関係がさらに発展していくことを願っています」と語った。

 

鳥羽屋三右衛門さん(左)が歌舞伎長唄を披露

 

(取材・文 佐藤友紀)