FBIインターネット犯罪苦情センターによると、昨年のハワイの住民及び企業の詐欺被害額は、270万ドルに達し、前年の260万ドルから増加した。フィッシングと呼ばれ、有名企業に見せかけて個人情報を入手しようとする偽電子メール、身元詐称、クレジットカード詐欺、などの詐欺被害である 水、電気、ガスを提供するハワイの公共企業は、これらの企業の従業員をかたり、詐取や詐欺を働こうとするケースが増えていると、消費者や中小企業に注意を呼び掛けている。ハワイ電力、ハワイアン・テレコム、ハワイ・ガス、水道局、カウアイ島ユーティリティー組合は11月14日の記者会見で、主に高齢者や中小企業が数千ドルの詐欺被害にあっていると警告した。「被害件数が増加し、手口が複雑化・巧妙化している。詐欺被害は特にクリスマス前に多くなるので気を付けて欲しい」と呼びかけた。
2017年には783件の偽電子メールが報告され、その内401件がフィッシング詐欺、341件がID盗難であった ホノルル警察本部のマッカーシー副本部長によると、ほとんどの詐欺は電話だが、窃盗犯が公益事業者や徴収業者になりすまして個人宅や事業所を訪れ、支払いがないとサービスを打ち切ると脅すケースもあるとのこと。「疑わしいと思われる電話、電子メール、手紙を受け取ったら、支払いを行ったり個人情報を提供する前に、当該の組織や企業に確認を入れて頂きたい」と同氏は述べた。公共事業会社を名乗る詐欺犯罪者は、電話、銀行振り込み、デビット・カード、ビット・コイン、等での支払を要求したり、会って現金を受け取る等の行為を行う。電子メールのリンクをクリックして請求金額を払うことはしないように。また、家庭や企業を訪問する公益事業者の職員は、会社のロゴの入った制服を着、企業名・ロゴの付いた車両を運転し、会社のIDを保持していることを忘れないように。
<詐欺予防のヒント>
●分からない電話番号からの電話に出ない。金の支払いを要求したら、すぐに電話を切る。
●複数のオンライン・アカウントに同一のパスワードを使わない。
●ユーザーの身元確認のために複数の項目の認証を必要とするセキュリティ・システムを使う。
●誰かが、あなたの家や事務所に水道・ガス・電気の使用量のチェックに来たら、その職員に必ず身分証明書の提示を要求する。
●電話で財務情報を出さない。
(日刊サン 2018.11.24)