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JTB ハワイで電気バスを運行

Bynikkansan

11月 10, 2018

JTBハワイ社は、今後1〜2年間に1,300万ドルをハワイに投資すると発表した。この一環として、480万ドルを投資し3台の電気ツアーバスを導入する。ハワイで初めてとなるこの電気バスは、ハイ・バス(HiBus)の呼称で来年4月に導入され、ワイキキとホノルルのダウンタウンの間を走る。 1964年にホノルル事務所を開設した同社は、日本からのハワイ訪問者数減少の流れを反転させるため、この投資計画を決定した。来年4月に、ハワイの全島に焦点を当て、一年の期間で、800万ドル・グローバル・デスティネーション・キャンペーンを開始する予定である。同社は2016年、ハワイ最大のデスティネーション・イベント・マネージメント会社のMC&A社を買収し、日本以外の市場でも多角化を推し進めている。また、同社最大の売上を誇る「ハワイから日本への帰国ツアー」を再拡大させる取り組みも行っている。 日本からハワイへの訪問者は、1997年の220万人がピークで、2016年には160万人弱に減少した。同社の約25%のシェアを占める日本からのツアーは、2017年の390,000名から今年は377,000人に減少すると予測される。

 

キラウエアの噴火とハワイ火山国立公園の閉鎖、2つのハリケーンの襲来、9月初めの日本を襲った台風13号による飛行機のキャンセルと関西国際空港の閉鎖で、2018年は日本からの観光客の減少が見られる。9月の日本からの訪問客数も振るわなかった。航空便の座席数は昨年同月比10%近く増加したが、到着客数は4%低下して131,920となった。ハワイ島への到着客数は30%近く減少した。今年の1〜9月の日本からの訪問者数は2%近く減少して120万人近くになったが、一部の専門家は、来年夏までには回復するだろうとコメントしている。ハワイは依然として日本人観光客にとってNo.1目的地である。 電気ツアーバスのハイ・バスは、日本人訪問客、特に環境・サステイナビリティに関心の高い若者の目玉になるとJTBは予想している。 JTBは46台のバスとクジラが描かれた17台のクジラ・バスを一日7,000回運行している。ハイ・バスは、最初は3台のクジラ・バスに取って代わる予定で、その後台数を増やし、オアフ島全島、そして近隣の島々にも拡大する。 地元コンサルティング会社のヴィエイラ社長は、JTBの投資は、日本からの訪問客数の落ち込みを回復させる原動力となろう、他社はマーケット・リーダーのJTBに追随するとみられ、JTBの800万ドルのキャンペーンは非常に効果がある、と語った。

 

(日刊サン 2018.11.10)