8月のハワイの破産申請件数は、好調なハワイ経済にも拘わらず、過去8カ月の間6度目の増加を記録した。 米国破産裁判所ハワイ支部が発表した最近のデータによると、8月の件数は141件で、前年同月より3件増加した。これは、今年2番目に高い数字で、8月の数字としては、2013年の168件以降最も高い数字となった。 2018年の件数は、2017年の数字よりも高いペースを維持しており、過去7年連続の減少傾向が終わったことを表している。今年1〜8月の件数は985件で、前年同期の899件より9.6%増加した。
ホノルルの破産弁護士のグレッグ・ダン氏は、過去数年よりも忙しいと語った。 「景気が良くなっているように見えるが、人々はもっと金を使っている。借り入れを増やしており、生活を過度に拡大しているのが問題である」 ダン氏は、次の景気後退が2年後に忍び寄ってきても、おかしくはない状況である、と語った。「2008年に景気が失速する直前は、景気はいいと見られていたが倒産が増加していた」と同氏は語った。「今、破産申請数が増えている。景気がすぐに失速するとは言わないが、先のことは分からない。
ビジネスサイクルの考え方から次の景気後退が予想されるが、私は2〜3年後だと考えている」 8月には、87件の第7章清算申請があり、これは昨年8月より3件少ない。第7章申請は最も一般的な破産のタイプである。収入がある個人が3年から5年にわたって債権者に対して分割払いを行う計画を立てることを可能にする第13章申請は、47件から14.9%増加して54件となった。 第11章申請は、前年は1件あったが、今年8月はなかった。第11章申請には、通常、事業再編が含まれる。 ハワイの4つの郡のうち3つの郡において、破産申請件数が減少した。ハワイ郡の申請件数は19件から13件に減少し、マウイ郡の申請件数は20件から16件に減少し、カウアイ郡申請件数は6件から3件に半減した。しかし、ホノルル郡の申請は93件から109件に増加した。
(日刊サン 2018.09.25)