カーク・コールドウェル市長は、オアフの自宅敷地内に付帯住宅(ADU)を建設する人に年間約200ドルを免税する法案を提出した。 この法案64号ではADU建築許可を受けた自宅所有者に、固定資産税対象の資産額から年間6万ドルを最大5年間控除する。資産価値1000ドルにつき3.5ドルの固定資産税を納めている自宅所有者は、年間の税額が210ドル減ることになる。 市長はADUがハワイの低価格住宅不足の解決策の1つとなると考えており、この法案が自宅所有者にADU建設を促進するインセンティブになると述べた。 ADUは、自宅敷地内に賃貸を目的に建てられた付帯住宅で、独立したキッチン、寝室、バスルームを有していなければならない。またADUの広さは、敷地が3500~4999スクエア・フィートの場合は最大400スクエア・フィートまで、5000スクエア・フィート以上の敷地では最大800スクエア・フィートまでと制限されている。敷地内にADUの駐車スペースが1台以上必要で、バケーション・レンタルとしての稼働を防ぐため同じ借主に6カ月以上貸すことも義務付けられた。 ホノルル市議会はこれまでにもADUの建設を促進する法を複数成立させており、建設に際した許可や検査の費用およそ1万1000ドル相当が免除され、ADUの許可申請手続きは60日以内に完了すると義務付けられている。2015年にADU法案が発令されてから、これまでに170戸が建設され、444件のADU許可証が発行された。 特定のエリアでは水道設備のキャパシティが不足し、計画許可局(DPP)は700件以上の申請を却下している。しかし市当局は最近、カネオヘ・カイルア下水処理場計画が完了したと発表。カネオヘ地域の下水処理能力が改善し、同地域でのADU開発に朗報となった。カネオヘのおよそ4000戸の住宅がADUの許可を得ることが可能なると見込まれている。DPPとイカイカ・アンダーソン市議会議員は、下水道処理能力を理由にADU許可が拒否された約160人に許可取得が可能になったことを書面で通知した。
(日刊サン 2018.08.18)