食中毒の予防を図る新しい安全基準を順守させるため、連邦政府がハワイ州の小規模農園を支援することが明らかになった。 ハワイ州の農務局は2日、アメリカ食品医薬品局から今後3年間で190万ドルを受け取り、ハワイの小規模農家の教育と支援に拠出すると発表。2019年と2020年に発効となる連邦基準への順守を図ると述べた。 農産物の成育、収穫、流通について科学的に裏付けされた基準の確立を目指し、連邦からの助成金は農園検査の手順を設立する州機関にも拠出されるという。 生産物安全基準は2011年に掲げられた連邦の食品安全近代化法に含まれており、年間50万ドル以上の収益をあげる農園は2018年1月までの順守が求められた。 基準の順守期限は、収益が25~50万ドルの範囲の農園は2019年1月まで、2万5000~25万ドルの農園は2020年1月までと設定されている。 疾病予防管理センター当局は、アメリカでは年間480万人の食中毒患者が発生し、そのうち12万8000人は入院、死亡者が3000人と見込んでいる。 合衆国農務省は、医療費用や損失賃金等として食中毒に関連した費用は年間156億ドルに上ると算出した。
(日刊サン 2018.08.11)