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第3回 詩吟と日本伝統文化芸能の集い 元年者移住150年を記念 ホノルル妙法寺で開催

Bynikkansan

8月 7, 2018

今年で第3回となる「詩吟と日本伝統文化芸能の集い」が、7月29日、ヌウアヌのホノルル妙法寺文化会館で開催された。午前9時半の開会に合わせ60名ほどの発表者が集い、詩吟のほか日本舞踊、武道、邦楽、民謡など日頃の修練の成果を披露した。  

 

江口国仁会長

明和会の日本舞踊、「沖祝い唄」の華やかな踊り
沢井琴会ハワイは「さくら変奏曲」などを演奏

小松国勇氏の開会の辞に続き、来賓として招かれた篠澤孝幸首席領事は開催への祝辞の中で明治元年者移住150年記念の年であることにふれ、「日本人移住150年を祝す関連行事のために6月にハワイをご訪問された秋篠宮ご夫妻は、短い時間の中で多くの日系団体と交流を持ってくださいました。ハワイにおいて日系文化が大切に継承されていることに感銘を受けられ、お喜びになられたようです」と述べた。  

ハワイ国誠流詩吟会ワイキキ支部は構成吟「修行」を披露。大城国珠さんの「諸生に示す」
蛭子俊典さん(津軽三味線)の演奏に合わせ舞う蛭子美由紀さん
ハワイ国誠流詩吟会ワイキキ支部の構成吟「詩吟とは」

ハワイ国誠流詩吟会会長の江口国仁氏は、「元年者以来、多くの苦境を乗り越えながら日本の伝統文化を守って来てくださった先人たちに敬意の念を表すとともに、これからも若い世代に伝え、発展させていきたい」と語った。昼食をはさんでの約5時間半にわたるプログラムに、参加者は惜しみない拍手を贈り、最後は日本の愛唱歌「みかんの花咲く丘」を全員で歌い、盛況のうちに幕を閉じた。

ハワイ国誠流詩吟会マキキ支部の構成吟「幕末、明治維新志士からハワイ移民明治元年者まで」
三味線を弾きながら「ホレホレ節」を唄う円杏寿さん
ハワイ国誠流詩吟会ホノルル支部の構成吟「手紙」では、昭和を生きたある家族の戦前〜戦後の物語を、朗読とともに吟じた
ハワイ国誠流詩吟会ヌウアヌ支部による構成吟「大楠公父子」では、「大楠公」を吟じている間に七言律詩を揮毫する「書道吟」が披露された。書は小森国樹さん

 

【出演団体】(順不同、敬称略) ハワイ国誠流詩吟会(詩吟) ワイキキ支部/ホノルル支部/ マキキ支部/ヌウアヌ支部 ボーブス寿満子(仕舞) 生田流沢井箏曲院 沢井琴会ハワイ(箏曲) 蛭子俊典・美由紀(津軽三味線・踊り) 宇佐美秀子(剣舞)/玉那覇潤風(吟) 明和会(日本舞踊) 原田直篤紗会(民謡) 古流薙刀直心影流(薙刀・鎖鎌演武) 尾上菊延会(日本舞踊) 円杏寿(三味線・唄)

 

(日刊サン 2018.08.07)

 

(取材・文 村田祐子)