ホノルル市のカーク・コールドウェル市長が28日に発表した舗道上のホームレスを取締まる2つの法案は、それまでの法案を違憲としてきた市長の方針を覆した内容だった。この2つの法案が市議会を通過するためには障壁があることを市長は承知していると話す。「賛否両論ある内容であり、大いに議論が交わされるべきだと思っています」と述べた。 28日に市長が提案した法案の1つは「公共宿泊法案」で、オアフの舗道を含む公共エリアで寝泊まりする行為を違法と定めている。寝泊まりとは法執行官が退去を要求したエリアにおいて「一時的な場所の占領、睡眠、休憩、退去の拒否」と定義された。 法執行官は、利用可能なシェルターが現実的な距離にある場合でしか召喚状の発行や逮捕ができないとされ、退去を求めて1時間以内に応じない場合には書面での要求書や警告を発行するという内容。 もう1つの法案は「舗道障害物法」で、午前6時から午後10時までオアフ島の舗道に私有物を置く行為を違法と定める。法執行官は召喚状の発行や逮捕をする前に、障害物を確認し歩行できるスペースを36インチ以下に狭めているかどうか検証する必要がある。 この数年間で市長は舗道上の居座りや障害物を取り締まる法案を提案し、可決されてきたがそれらは特定のビジネスエリアを対象とした法案だった。島内一律の舗道取締り法案も市議会議員から提出されたが、市長は寝泊まり行為が影響を及ぼさないエリアもあり合憲性が認められない可能性があるとして法案を承認しなかった。 市長は市の資金を投じたシェルターや支援センターに言及し「思いやりのある断絶」計画を改めて表明している。「ホームレスの方々がこれらのサービスを通じて自立して欲しいと望んでいます。これが2つの法案の目指すゴールです」と市長は述べた。 他にも28日には、バスの待合所や停留所に午前4時から午前1時の間に寝転がる行為や、舗道上に私有物を置く行為が禁止されていることを警告する看板の設置が発表された。
(日刊サン 2018.07.07)