ハワイに日本人の移住が始まって150周年を記念し、初めて移住した日本人「元年者」にまつわるイベントが多数開催された。ビショップ・ミュージアムでも新たな展示を開設。様々なイベントの中でも、日本の講道館から師範を招いた3日間の柔道教室は特に盛況だった。
教室を主宰したのはハワイ柔道協会の代表でオリンピック銀メダリストのケヴィン・アサノ氏。ハワイの子供達に世界でトップの師範の指導を受けさせたかったという。「私が若い頃、講道館は本の中の存在でした。講道館の代表と金メダリストの講師をお迎えし、ハワイの子供達にとって記念すべき日となったでしょう」と同氏は語った。柔道は1800年代後半に講道館の創設者でもある嘉納治五郎によって生み出された。講道館は柔道の元祖ともいえる場所であり、世界中から技術を学びに選手が集まっている。
日本から教室に参加したのは2009年から講道館の代表に就任した上村春樹氏や、オリンピック3連覇の野村忠宏氏等。東海インターナショナル・カレッジの講堂で6月6~8日の3日間開催され、200人の選手が集まった。 指導にあたった3度の優勝経験を持つハワイ州のマユ・ワイズ氏は「この教室は人生の転機ともなる素晴らしい経験です。私は今までこのような機会に恵まれたことはありません。教室の開催に感謝しています」と述べた。 今回の柔道教室の成功を受けて、ハワイ柔道協会は年末にも世界中のトップ女性柔道家を招待した教室の開催を計画している。
(日刊サン 2018.06.16)