ホノルル警察は、対応時間の短縮を目的として、緊急電話を受けた緊急対応要員が、電話をかけた人の医療、健康など他の情報が見られるプログラムに着手することを計画している。
Smart911は、住人が無料オンラインプロフィールを作成し、医療や健康面の情報や住所、緊急時連絡先やその他の詳細を入力できるようになっている。911に電話があった時、緊急対応要員が電話番号で登録した情報を観ることができるようになることで、迅速に緊急時の場所を発見できるようになる。
このプログラムにかかった費用は明かさなかっったが、ホノルル警察のキャプテン レイド・ヴァニック氏は、来月にもこのサービスを開始している。
「もちろん911に電話することは決して計画されることではありません」とヴァニック氏。「事前にSmart911に登録しておくことで、最初に電話にでた緊急対応要員が、その情報を有効に利用し、より迅速に救急隊を送ることができます。また、そこに健康状態が書かれてあれば、どのような事態が起こるかも予測できるようになるのです」と語った。
全米サービスによれば、全米で緊急の電話をかける70%以上の人が携帯電話からかけており、それは固定電話のように住所や名前に直接関連付けられていない。
ヴァニック氏は、人々が911に電話する時、警察官はかけた人を探すのに時間がかかると言い、人命救助は一秒が命取りとなると語った。
「最終結果として、このプログラムで、緊急対応要員が命を救う手助けができ、現場に救急隊を送れるようになるのです」
全米で29州300以上の緊急センターで使用されているこのプログラムは、ハワイの他の警察署では今のところ実行されていない。
しかしこのオンラインデータベースの安全性に対する懸念の声もあがっている。サービスによると、Smart911は、登録された情報は、緊急電話を受けた時公職の関係者のみだけに公開となることを約束している。住人が登録したと確認された後に、プロフィールに電話番号を記載し、更新を必要とし、毎6ヶ月ごとに確認される。
ホノルル警察のウエブサイトは、情報が「安全なデータベースに保管され保護される」としている。
Smart911のウエブサイトには「あなたの情報は個人情報として保護されることをお約束します」と謳っており、個人情報にどの程度の情報を記入するかは利用者の責任に基づくこととなっている。
ヴァニック氏は、このシステムは「とても安全です」と付け加えた。
「みなさんが助けになると思うことを登録してもらえれば大丈夫です」
全米で毎年2億4千万の緊急電話があるという。ハワイ全島では昨年100万件の電話があり、そのうち87万件が警察への電話であった。2013年、ホノルル警察へは75万1千件の電話があり、ハワイ全島では98万件であった。
マカキロ/カポレイ/ホノカイ ・ハレ議会のメンバー、カナニ・ウォンド氏は、「より迅速な行動をとれるよう、また危険な状況下でより多くの情報を得られるようになるためのとても賢明なアイディアだと思います。中には、プライバシーの侵害と考える人もいるかもしれません。しかし、自分が公開したいことのみを提供すればいいのだと思います」と語った。