日刊サンWEB

過去記事サイト

特徴・効能を知って活用しよう!ハーブの効能と 楽しみ方

Bynikkansan

5月 15, 2018

ハーブの歴史は大変古く、紀元前3000年の古代バビロニアや古代エジプトで使われたのが最初だと言われています。

始めは香料として僧侶たちに使用され、その後薬草として医師が使用するようになりました。現代でも、サプリメント、ハーブティー、アロマテラピー、入浴剤、料理の香りづけなど、さまざまな用途で利用されています。また、1年を通して温暖な気候のハワイでは自家栽培も容易で、ホームセンターなどでさまざまなの種類のハーブの種や苗が販売されています。今回の健康特集では、ハワイでも苗や種を手に入れることができるハーブを中心に、育て方、使い方、含まれる成分、効能などをご紹介しましょう。

 

 

♠♠♠♠♠育てやすいハーブ♠♠♠♠♠

☆イタリアンパセリ

○和名 : なし

○特徴 : セリの仲間で、見た目がパクチーに似ています。通常のパセリ(オランダゼリ)よりも柔らかい風味と香りがあります。

○育て方 : 暑さや寒さに強く、育てやすいハーブです。日なたか半日陰で大きく育て、少しずつ使うと長持ちします。 ○使い方 : 料理の風味付け、サラダ(生のもの)、ティー、ポプリなど

○相性のよい食材 : 貝類、卵、トマト

○成分と効能 : β-カロテン、鉄分、ビタミンC、E、Kを含み、抗酸化作用や肌と髪のコンディションを維持し、免疫力を上げる効果が期待できます。パセリの芳香成分、アピオールとピネンには抗菌・殺菌作用があります。

 

 

 ☆オレガノ

○和名 : 花薄荷(ハナハッカ)

○特徴 : シソの仲間で、ワイルド・マジョラムとも呼ばれます。香り成分の1つカルバクロールが樟脳(ショウノウ)に似た香りを放ちます。

○育て方 : 風通しのよい半日陰か日なたで育てましょう。高温多湿に弱いため、やや乾燥気味に育てるのがコツです。 ○使い方 : 料理、ティー、ポプリ、浴用など

○相性のよい食材:肉類、チーズ、トマト

○成分と効能 : ビタミンC、Eを多く含みます。また「チモール」「カルバクロール」という成分には抗菌作用があります。その他、殺菌、抗酸化、発汗、消化促進、疲労回復などの効果があると言われています。

 

 

☆カモミール

○和名:加蜜列(カミツレ)

○特徴:キクの仲間です。ジャーマンカモミールは花に、ローマンカモミールは花と茎に青リンゴに似た香りがあります。カモミールはギリシャ語で「大地のリンゴ」を意味します。日本薬局方では1962年まで「カミツレ花」という名前で医薬品として扱われていました。

○育て方:繁殖力があり、こぼれ種で増えていきます。風通しのよい日なたで育てましょう。アブラムシが付きやすいので注意しましょう。

○使い方:ティー、浴用、ポプリなど ○相性のよいハーブ:ペパーミント、ハイビスカス、リンデンフラワー、ローズヒップ

○成分と効能:カモミールの香りの元となるフラボノイド系のポリフェノール「アピゲニン」が自律神経のバランスを整え、ドーパミンの分泌を促進するため、安眠やリラックス効果が期待できます。その他、アレルギーの緩和、糖化予防、発汗促進、風邪の症状緩和、冷え性緩和にも効果があるとされています。

 

 

☆ゴツコーラ

○和名:壺草(ツボクサ)

○特徴:セリの仲間で、インドの伝統療法、アーユルヴェーダで最も重要なハーブとされています。脳を活性化すると言われ、インドでは「食べるIQ」と呼ばれています。

○育て方:半日陰を好みます。水はたっぷり与えましょう。

○使い方:ティー ○相性のよいハーブ:ハイビスカス、ローズヒップ

○成分と効能:カルシウム、ビタミンB1、C、カロチン、サポニンなどが含まれます。アジア酸、マディッカソ酸という成分は、糖分と結合してコラーゲン、ヒアルロン酸の合成を促し、美肌に役立つと言われています。その他、鎮静、脳活性、血行促進などの効果が期待できます。

 

 

 

☆コリアンダー

○和名:香菜(コエンドロ)

○特徴:セリの仲間。タイ語の名前「パクチー」で有名なハーブです。葉、根、種まで食用として利用できます。 ○育て方:暑さにやや弱いため、半日陰の風通しのよいところで育て、土は乾燥させないようにしましょう。葉が育ったら、大きくなりすぎないうちに収穫するのがポイントです。

○使い方:料理の香味付け

○相性のよい食材:甲殻類、ナンプラー

○成分と効能:パクチーの香り成分、ゲラニオール、リナロール、ボルネオールには、消化促進、食欲増進作用があります。また、ゲラニオールには女性ホルモンのエストロゲンの働きを高めてホルモンバランスを正常化するため、月経前症候群や更年期障害の症状緩和効果が期待できます。ボルネオールとリナロールには、鎮静、鎮痛、抗炎症作用があります。その他、β−カロテン、ビタミンK、ミネラル分などが含まれるため、骨の健康を保つ、粘膜の免疫力を高めるなどの効果も期待できます。

 

 

☆シソ

○和名:紫蘇(シソ)

○特徴:東洋のハーブと呼ばれ、食用、薬用に使われます。古代名は「イヌエ」。イヌは似て非なるもの、エはエゴマの意で「エゴマに似ているが違うもの」という意味です。

○育て方:風通しの良い日なたを好みます。土質を選ばないため栽培しやすく、こぼれ種で増えていきます。

○使い方:料理の香り付け、刺身のツマなど

○相性のよい食材:刺身、寿司飯、鶏肉、豆腐、納豆など

○栄養と効能:β−カロテン、ビタミンB、C、E、鉄分が含まれます。シソの香り成分「ぺリルアルデヒド」には、食欲増進、殺菌、抗菌作用があると言われています。

 

 

☆セージ

○和名:薬用サルビア

○特徴:シソの仲間で、ヨーロッパでは古代から薬効のあるハーブとして利用されています。サルビアの名前は、ラテン語で治療を意味する「サルバーレ」から来ています。

○育て方:地中海が原産地のセージは、多湿が苦手。風通しのよい日なたで乾燥気味に育てましょう。

○使い方:料理、ティー、うがい用

○相性のよい食材:豚肉、モツ

○成分と効能:ミネラル分を豊富に含みます。期待される効果として、抗菌・抗ウイルス作用、血流UP、強壮、免疫力の強化などがあります。

 

 

 

☆タイム

○和名:麝香草(ジャコウソウ)

○特徴:シソの仲間で、ハーブの中でも特に強い殺菌効果があります。古代エジプトでは、ミイラの防腐剤として使われていました。

○育て方:日当たりのよい場所で育てましょう。病虫害に強いハーブですが、湿気に弱いので注意しましょう。

○使い方:料理、ティー、アロマテラピー、浴用など

○相性のよい食材:肉類、魚類

○成分と効能:タイムにはβカロテン、ビタミンC、ミネラル分が含まれます。香り成分の1つ「チモール」には防腐、消毒作用があります。また、γ-テルピネンという成分には抗ウイルス、脂肪分解、抗酸化作用があると言われています。その他の効果として、安眠、抑うつなども期待できます。