日刊サンWEB

過去記事サイト

50年経っても変わらない街、ケープコッド

英語よりも大事なもの?!

 

日本はゴールデンウィーク真っ只中。この時期、日本を抜け出し海外へ出掛ける人たちも多いだろう。

 

海外旅行で英語に悔しい思いをし、帰国後さっそく英語学校に通い始めたという方も少なくないと思う。もちろん、会話をする上で英語は大事。しかし、現地の人と英語で会話をするなら、英語だけでなく、いや、それ以上に大事なことではないかと思っていることがある。NYには190を超える国の人々がともに暮らしている。まさに、様々な世界観が1つの小さな島にうごめいている感じ。1日のうちで、最低でも数カ国以上の国が違う人たちと接する。英語がネイティブでない人たちと会話することがすごく多い街。  

 

そんな中、うまくいっているアメリカ人や外国人たちが持っているずば抜けて高いものがある。それは「自己肯定感」。日本語表現辞典によると、『自己肯定感とは、自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。』とあった。自己肯定感が高い人は、自信があり、他人からの評価にまったく動じることがない。これは、海外で生活していると特にものすごく大事だと感じるし、たとえばこれから世界の舞台でお仕事したりしていく人にとってはなくてはならないものとなる。どれだけ、自分の価値を自分で認めるかは、とても大事なことだ。たとえば、英語のレベルがおなじ人でもこの自己肯定感が高い人と低い人とでは「間違っても大丈夫」「失敗したっていいやん〜」っていう前提が違っているので、上達の早さも英語に対しての楽しさも変わってくる。

 

英語だけでない。自己肯定感が高いと、自分より上のレベルの仕事を頼まれたときもチャレンジを楽しむことができるけど、自己肯定感が低いと「失敗したらどうしよう」というネガティブな方にフォーカスをしてしまい、その仕事を引き受けられなかったりする。結局自分の持っている実力や可能性を最大限に発揮することなく、できる範囲での自分を出してその中で人生を送ることになる。どちらがいいよくないの話ではない。「じぶんはどのような人生を送りたいか?」によって選択肢が変わってくる。自己肯定感が高まっていくともっと海外で活躍される日本人も増えていくと思う。世界の様々な国の人たちをみていても、日本人がもっている潜在的ポテンシャルはものすごく高い。それは他の国の人たちも認めていて、「日本人」というだけで尊敬のまなざしで見られることが多々ある。どんな英語のレベルかなど気にすることなんてない。自信を持ってどんどん世界に出て、世界中に友人をつくって、世界の旅を思いっきり楽しんでいこう。

 

(日刊サン 2018.05.02)

 

 

大森 千寿

香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。 www.chizuomori.com