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全米学力調査 ハワイ学生のリーディングが上昇

Bynikkansan

4月 21, 2018

2017年度全米学力調査の結果が10日に発表され、ハワイの公立中学校2年生は数学のスコアが落ちたがリーディングが大幅に向上したことが明らかになった。「国の成績表」とも称される全米学力調査は2年毎に実施され、国内の学生の学力到達度を図る指標として定着している。ここ10年間のハワイの向上率は国内でも際立っているが、学力のレベルが他州に追いついているとはまだ言えない。2017年度の結果、ハワイの中学2年生がリーディングで「優良」レベルを獲得したのは全体の30%で、前回実施時の26%から増加しているが、全国では36%がこのレベルを獲得している。

 

ハワイの小学校4年生がリーディングの「優良」レベルを獲得した率は、2015年の29%から2017年は32%に増加した。全国では2年前から変わらず36%がこのレベルに到達している。州の学校を監督するクリスティーナ・キシモト氏は「中学校2年生のリーディングスコアの向上は大変良い兆候です」と述べ、今年度の調査でリーディングスコアの着実な成長を見せた州はハワイを含め10州しかなかったと加えた。中学数学は低下、授業内容、強化の方針 数学のスコアでは、ハワイの4年生の「優良」レベル到達者は前回とほぼ変わらず全体の38%だった。全国でも前回と同じ40%となった。しかし中学校2年生の数学のスコアは前回実施時の30%から27%にダウン。全国は33%から34%に微増した。学校監督のアシスタントを務めるロドニー・ルーク氏は「全国スコアとのギャップを埋めるために、リーディングと同じように数学も強化していく必要があります」と語った。

 

学力調査の「優良」レベルを定めるのは、連邦議員が無党派で設立した全米学力測定統括委員会。この10年間でハワイは、4年生のリーディング優良到達者を26%から32%に、数学は33%から38%、中学2年生のリーディングは20%から30%、数学は21%から27%まで増加させた。教育局の学力評価管理者であるブライアン・ライター氏は「2017年度は全国的に高スコア取得者と低スコア取得者の点差が目立っていました。しかしハワイにはその傾向はありませんでした。ハワイの学生が等しい教育を受けられていることが示されています」と述べた。

 

(日刊サン 2018.04.21)