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ハワイ神話 特集

Bynikkansan

11月 25, 2016

Photo: Wikimedia commons (Ki’i religious statue at the entrance to Hale o Keawe heiau, Pu’uhonua o Hōnaunau National Historical Park Hawai’i Island)

 

火の女神ペレなど日常でも耳にする神話があるハワイ。 自然が豊かなハワイは古代から自然を敬い、 そこに神が宿るとされていました。 八百万(やおろず)の神がいろいろな形で崇められていた 昔の日本と共通していますね。 ハワイに暮らす上で知っておきたい 彼らの物語をまとめました。

 

ハワイ神話

ハワイ王家には口承で代々伝わってきた創生神話があります。それは『クムリポ』と呼ばれ、ハワイ語で起源を意味します。1889年、ハワイ王国第7代のカラカウア王は『クムリポ』を公表しました。その後、1897年に英訳されてから世界中で有名になりました。その内容は、宇宙のはじまりから綴られています。初めて生物として誕生したのは珊瑚とポリプ(イソギンチャクのように固着して触手を広げるもの)。続いて、ウニやヒトデなど海の生物が生まれ、植物へと徐々に進化していきます。最後に登場するのが、世界を支配する神々。それではハワイでどのような神が古来から崇められてきたのでしょうか?

 

この世に最初に存在した?!   ハワイ4大神

 

戦いの神『クー』  ティキ像の モデルに

クーは戦いの神であり、山や海の神でもあります。

クーを祀るヘイアウ(祭祀場)には生贄が捧げられました。

ハワイで目にするティキという木製の像は、クーの像をモデルに作られています。

 

 

豊穣の神『ロノ』 平和と癒しの象徴

平和と農耕、豊饒の神がロノです。

農業に大切な気候や天気も司るとされ、古代ハワイ最大の行事、マカヒキ(収穫祭)の主神がロノ。

マカヒキは毎年10月中旬から4ヶ月間も続き、その間は仕事も戦争もすべて休み。

1779年2月、マカヒキ最後の時期にキャプテン・クックがハワイ島を訪れ、

ロノに間違われて住民から崇められたというエピソードがあります。

 

創造の神『カネ』 穏やかな性格の持ち主

カネは、万物の根源、生命の神です。ハワイではクーやロノの方が有名ですが、実は4大神の中では一番偉い神とされています。 人間を創造し、太陽や水など、森羅万象を司る神だからです。生贄が必要だった戦いの神クーに対して、カネは穏やかで生贄は不要とされています。また、カネには男性という意味もあります。ハワイのトイレに表記されているのはまさしく『カネ(男性)』と『ワヒネ(女性)』。

 

海の神『カナロア』 化身はタコ?!

カナロアは、ポリネシアのほとんどの地域ではタンガロアと呼ばれ、海に生息する魚、波、潮流などを司る、海や漁業の神です。ハワイの創世神話『クムリポ』でタコと表現され、その化身はタコ、イカなどとされています。海とともに生活をするポリネシアでは、後悔の安全や豊漁を祈願してカヌーの舳先にカナロアを取り付けるなど、カナロアを最高位の神とする解釈もあります。

 

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夫婦の神『ワケア』と 『パパ』 ハワイの 島々を産んだ

ワケアとパパは夫婦で、夫のワケアは天の神、妻のパパは大地の女神です。

ハワイ島、マウイ島、カウアイ島、ニイハウ島などのハワイの島々は二人の間に生まれたとされています。

一方オアフ島、ラナイ島、モロカイ島は、それぞれ別の相手との間に誕生した島なのです。

 

 

火山の女神『ペレ』 気性の激しい絶世の美女

ハワイの神々の中でも有名なペレは火の女神。

炎、稲妻、ダンス、暴力などを司るとされています。その生まれはハワイではなく、タヒチともサモアとも言われています。

兄弟姉妹とともにハワイ諸島へやってきて、最北端のニイハウ島からカウアイ島、オアフ島、マウイ島を転々と巡り、ハワイ島のキラウエア火山の火口にたどり着き、そこを住みかとしました。

一説によると、ペレは炎を燃やすための深い穴が必要で、ダイヤモンドヘッドやパンチボウルはペレが掘った巨大な穴の名残と言われています。ペレは美しくも、嫉妬心が強く、短気で、その魂が今もキラウエア火山のハレマウマウ・クレーターに宿っているとされています。

その認識からハワイの人たちは火山が噴火すると「ペレが怒った」と言うのです。

 

ペレズ・ヘア:キラウェアの噴火口などで、飛び散った溶岩が空中で冷えて、糸状に固まったもの。