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主婦ソサエティ・オブ・ハワイ 第52回総会・親睦昼食会 今年も華やかに開催

Bynikkansan

3月 26, 2018

二世ベテランズレガシーのバーンズ・ヤマシタさんの講演に聞き入る会場の人々

 

 

今年で52回目となる主婦ソサエティ・オブ・ハワイの総会が、11日、カハラ地区のワイアラエ・カントリークラブで開催された。午前10時から行われ、会場となったビーチ沿いのボールルームには、主婦ソサエティのメンバーに加え、日系団体やハワイ州政府関係者ら合わせて約120人が参加。会場を春らしく彩る桜やチューリップの生け花に囲まれながら、日舞やライブ音楽などの催しを楽しんだ。

 

有川啓子会長

 

始めに、有川啓子会長が挨拶の中で、次のように述べた。 「昨年2017年は、日系移民史の勉強会や乳がん啓蒙セミナー、えひめ丸清掃やナーシングホームへの日本食提供のコミュニティーサービスなどを通し、皆さまのご協力のもと、充実した活動を行うことができました。今年でハワイ日系移民史は150周年を迎えましたが、今、私たち日系人がハワイで暮らしていけるのは、一世、二世の方々の努力のおかげということを再認識するよい機会だと思います。主婦ソサエティのミッションの一つとして、彼らが継承してきた日本の文化、伝統を絶やさぬよう次世代に伝えるということがあります。今年も、皆さまと一緒に様々な活動を行いながら、先人が培ってきた日本の心を引き継くべく努力して行きたいと思っています」

 

続いて壇上に上がったドーン・イゲ州知事夫人は、主婦ソサエティー・オブ・ハワイが、半世紀以上の間、イベントなどを通して日本の文化や習慣を広め継承し続けていることに敬意を表した上で、次のように語った。 「今日は、会場に展示された日系二世ベテランズレガシーのパネルで、戦時中から戦後にかけて日系人が培って来た歴史を垣間見ることができました。私のルーツである日本の文化、精神へのリスペクトと共に、主婦ソサエティが、今日のように日系人の歴史を後世に伝える努力を長年続けていることに対して、感謝の念に堪えません」  名誉会長の伊藤美砂子総領事夫人は、7年前の3月11日に起こった東日本大震災に言及し、 「ハワイの方々から温かい支援を受けたことについて、改めて御礼を申し上げます。また長年、日本、ハワイの架け橋となって活動し続けてきた主婦ソサエティの努力に対し、心より感謝を申し上げます」 と述べた。

 

ドーン・イゲ州知事夫人
エドワード・クボ判事の下行われた新役員宣誓式

 

また、ゲストとして招かれた二世ベテランズレガシーのバーンズ・ヤマシタさんが『ハワイの日系移民150年の歴史』と題して講演を行った。当時の写真や資料を交えながら、1885年から行われた官役移民の様子や、写真だけで結婚を決めハワイへ渡ったピクチャー・ブライド、第二次世界大戦でアメリカ兵として従軍し、戦後は困難を乗り越えて移民としての地位を確立させた二世について語った。  今年度の役員就任式では、会長に有川啓子さん、副会長に田中重代さん、セツコ・サボさん、その他の役員に6人が承認された。9人の新役員は、エドワード・クボ判事の下、役員としての責任を果たすことを宣誓した。また、今年度からの新会員18人の紹介、長年主婦ソサエティに貢献してきた足水和子さん、木原淳子さん、スー・ニシグチさん、フェイ・フクモトさんの4人への功労賞授与、90歳を迎えたカツコ・ガースキーさんの卒寿の祝福などが行われた。

 

歌手のキャシー・フォイさん

 

会の催しとして、尾上流日本舞踊家のブランドン・キヨシ・ゴウダさんが祝賀舞踊の「老松」を披露したのを始め、二胡奏者のツンフイ・フンさんとギタリストのウェイド・カンバーンさんが、二胡とギターを合わせた二重奏で「さくらさくら」など数曲を演奏した。午後からは、歌手のキャシー・フォイさん、ピアニストのノリー・パアさんのライブ・パフォーマンスが行われた。最後にドア・プライズなどが催され、楽しい雰囲気の中、52回目の主婦ソサエティ・オブ・ハワイの総会は幕を閉じた。    

 

 

「老松」を踊る日本舞踊家のブランドン・キヨシ・ゴウダさん

舞踊家のゴウダさんにエスコートされ、 卒寿を祝福されたカツコ・ガースキーさん

 

(取材・文 佐藤友紀)

(日刊サン 2018.03.24)