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SNSの影響で危険なハイキング増加

Bynikkansan

3月 23, 2018

岩に空いた穴からのセルフィー撮影が人気のマカプウ・トム・トムや、天国の階段と呼ばれるハイク・ステアーズなど、一般市民の立入りが禁止されたトレイルで撮影された画像がインスタグラムに毎日投稿されている。#haikustairsのタグで検索すると3万4000件以上の投稿があり、一番最近では3月5日にアップロードされていた。他にもブログやアプリ、GPS案内機能によって指先1つで閉鎖されたスポットの情報が手に入れられる状況にある。

 

州の土地自然資源局のトレイル専門家のアーロン・ロウ氏はフィルターが存在していないことを問題視しており「不法侵入となる場合や危険性やメンテナンスの有無にかかわらず、誰でもトレイルの情報を発信できる状況です。アクセスの情報とそこで撮られた美しい風景を見た人が、リスクを冒しても訪問したいと駆られているのです」と述べた。同氏によると、この10年間で地元民、観光客問わずトレイルの訪問数が劇的に増加し、併せて危険なトレイルへの侵入も増えたという。ホノルル消防局は11日、ハイク・ステアーズ脇の急こう配の草地で動けなくなった男女2人のハイカーの救出活動を行った。15年前から同様の救出要請は急増しており、2017年には367件に対応したという。ロウ氏は州が管理している41のトレイルの利用を強く推奨。これらのトレイルの最新情報はhawaiitrails.orgで公開されている。

(日刊サン 2018.03.23)