日刊サンWEB

過去記事サイト

チン司法長官、副知事に就任

Bynikkansan

2月 15, 2018

ハワイ州副知事のシャン・ツツイ氏が31日付で辞職。州司法長官のダグ・チン氏は2日、後任を引き受けると表明し、連邦議会への出馬の意思は変わらないと述べた。

 

副知事が辞職した場合、法で定められた後任の第1候補は州の上院議会議長、第2候補は州下院議会議長、州司法長官は3番目の候補となる。上院議長のロン・コウチ氏は29日に副知事を辞退、下院議長のスコット・サイキ氏も翌日に辞退を表明していた。チン氏は家族と検討し2日に副知事就任の意思を明らかにした。51歳のチン氏は「予想はしていませんでしたが、後任を定める順番の結果であり要請に応えます。私はこの18年間、検察官であり、ホノルル市郡のマネジメント・ディレクターを経験し、州司法長官となりました。どの立場においてもハワイの人々の価値と重要性を感じ、解決策を見つけハワイの価値を保護することの大切さを痛感しています」と声明で述べた。

 

チン氏は昨年12月に連邦下院議員のコリーン・ハナブサ氏の後任選挙への出馬を表明したばかり。州司法長官の職を3月半ばに辞職し選挙キャンペーンに専念する予定だった。「連邦議員選挙への出馬を表明してから、皆様から頂く支援に家族ともども大変感謝しております。より一層ワシントンD.C.におけるハワイの声となる意思が湧いています」と同氏。

 

連邦議員選挙で対立候補になるのは、州上院議員のドナ・メルカド・キム氏と州下院議員カニエラ・イング氏、ホノルル市議会議員アーニー・マーティン氏。選挙財務報告書によると、昨年末までの四半期で資金を最も集めたのはキム氏で17万2510ドル。イング氏は8万2757ドル、チン氏は2万7535ドルだった。マーティン氏は1日の時点で報告書を提出していないため不明。

 

中国移民の子孫であるチン氏は2015年にイゲ知事に司法長官に任命された。ドナルド・トランプ大統領の政権の定める移民等の方針に高らかに反対の声を上げ、全国的な評価も確立している。メイジー・ヒロノ上院議員など副知事の職から連邦議員のキャリアを手にした前例も少なくない。

(日刊サン 2018.02.10)