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新年からバス運賃、車両登録金など値上げ、最低賃金は微額アップ

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 個人の経済事情に影響を与える法律や規則が1日から施行された。高収入のハワイ住民の2018年の納税額は増加し、市の鉄道計画予算を捻出するためホテル客室利用税も増加する。ザ・バスの利用料と車両の登録料も増額。一方で働いている低収入層には税額控除が設けられた。即時に家計が明確な影響を受けるのは、都市エリアに住む住民だろう。

 ザ・バスの運賃は1人片道2ドル50セントが2ドル75セントになり、1日パスが5ドルから5ドル50セントとなった。以前の乗り継ぎチケットのシステムは2017年に廃止され、1デイパスに移行。大人の1カ月定期の代金は60ドルから70ドルへ、年間パスは600ドルから770ドルに値上がりした。新しい料金を設定した第28号条例によると、片道のユース料金は1ドル25セント、シニア料金は1ドルと据え置きに。しかし6~17歳までのユースの1カ月定期は30ドルから35ドル、年間パスが330ドルから385ドルに増加。65歳以上のシニアは1日パスも2ドルのままだが、1カ月定期は5ドルから6ドル、年間パスは30ドルから35ドルになった。当初は『HandiVan』の値上げも検討されていたが、市議会で否決されている。

 カーク・コルドウェル市長の予算計画では、HandiVanもバスも3年間をかけた料金の値上げが構想されていた。しかし、利用者や言論団体が料金の値上げによる市民への影響に懸念を訴え、市議会議員は2年目と3年目の値上げの廃止を選択。HandiVanは2001年から料金が変わっておらず、昨年5月にはホノルル市交通サービス課ディレクターのウェス・フライシュタッキ氏が市議会に対し、料金の増額は免れないと警告していた。

 オアフ島の普通車とトラックの年間車両登録料金も1日から値上がり。今後2年間で車両重量1パウンド当たり1セントずつ値上げされ、ほとんどの普通車が2018年は1パウンド当たり6セント、2019年1月1日からは7セントになる。トラックは今年が6.5セント、来年からは7.5セントに。例として3300~3600パウンドのトヨタ・カムリを運転している人の場合、年に33〜36ドルずつ負担が増えることになる。

 予算ディレクターのネルソン・コヤナギ氏は、条令第10号で定めた車両登録料1セントずつの値上げにより年間2500万ドル税収が増加すると予想され、2018年には1250万ドル、2019年には5000万ドルの税収が見込めると話す。市の広報担当者は、車両登録料は最初の登録日から12か月後に1年分を支払うため、年末に増税前の駆け込み登録はできないと述べていた。

 

(日刊サン 2018. 1. 6)